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1999 Fiscal Year Annual Research Report

O157感染におけるベロ毒素レセプター(Gb3)の役割

Research Project

Project/Area Number 10670406
Research InstitutionUniversity of Occupational and Environmental Health

Principal Investigator

北 敏郎  産業医科大学, 医学部, 助教授 (00131912)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 笠井 謙多郎  産業医科大学, 医学部, 助手 (40169397)
KeywordsO157 / Gb3 / ベロ毒素 / ウサギ / HUS / LPS感作
Research Abstract

O157感染によりヒトで発症する溶血性尿毒症(HUS)がウサギでは観察されないことが報告されており,われわれの検討でもウサギ腎臓においてGb3の局在がきわめて少ないことを報告してきた。しかし,ウサギやマウスにおいて大腸菌内毒素であるエンドトキシン(LPS)や各種サイトカイン(TNF,IL1)の感作でGb3が誘導されるとの報告があり,われわれの行ったLPSによる感作誘導実験でも,糸球体,尿細管および毛細血管内皮細胞でLPSが腎臓のGb3の発現を促すことが明らかとなった。今回,LPSによるGb3の誘導によりウサギにHUSが発症するか否かに着目した。実験として,幼若雌ウサギにLPSさらにベロ毒素(VT1)を投与(皮下注射および静脈注射)し,腎障害発生(HUS発症)の有無を検討した。HUS発症の臨床的診断項目として,腎機能検査であるBUNおよびクレアチニン,さらに血小板数,白血球数およびヘマトクリット値も測定した。組織学的検査には,採取した腎臓について光顕および電顕による観察を用いた。その結果,いずれの検査でもHUS発症を疑わせる所見は得られなかった。LPS+VT1群で1羽死亡したが,その死因として中枢神経障害が考えられた。これらのことから,上記の2法によるLPS感作およびVT1の投与のみでは腎臓に障害を与える前に中枢神経障害が発生する可能性が強いことが明らかとなった。今後の課題として,ウサギにHUSを発症させるためには,腎動脈経由で直接的にLPS感作およびVT1投与を行う必要性があると考えられる。

URL: 

Published: 2001-10-22   Modified: 2016-04-21  

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