1998 Fiscal Year Annual Research Report
単純ヘルペスウィルスによるアポトーシス誘導と細胞周期制御に関する研究
Project/Area Number |
10670724
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
伊藤 正寛 三重大学, 医学部, 助教授 (10126956)
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Keywords | 単純ヘルペスウィルス / アポトーシス / リンパ球 |
Research Abstract |
1. 目的 単純ヘルペスウイルスが健康人のリンパ球にアポトーシスを誘導するかを検討した。 2. 方法 (1) 末梢血単核球の分離 健康成人からヘパリン化血を採取し、Ficoll-Hypaque法により末梢血単核球を分離した。CD4,CD8陽性細胞はダイナビーズ法により分離した。 (2) 単純ヘルペスウイルス1(HSV-1)の感染 末梢血単核球、CD4,CD8陽性細胞にHSV-1をmoi=1で1時間吸着し、洗浄後にPHA添加、非添加の状態で3日間培養した。 (3) アポトーシスの判定 アポトーシスの判定はcell cycleの解析によりsubG1fractionの解析と、TUNEL法によりアポトーシス細胞を染色し、フローサイトメトリーを用いて解析した。 3. 結果と考察 HSV-1感染後PHA刺激により、cell cylcle解析、TUENL法により有意にアポトーシスが検出された。非感染細胞とPHA非刺激ではアポトーシスは観察されなかった。CD4、CD8リンパ球ではCD4陽性細胞にはHSV-1感染後PHA刺激によりアポトーシスが観察されたが、CD8陽性細胞ではHSV-1感染後PHA刺激後でもアポトーシスは観察されなかった。今後臍帯血リンパ球でも同様の現象が起きるかとウイルス感染細胞にアポトーシスが誘導されるかを検討する予定である。
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Research Products
(1 results)