1998 Fiscal Year Annual Research Report
児童期(15歳以下)に発症した精神分裂病の原因に関する研究-ボルナ病ウイルスとCOMT遺伝子との関連
Project/Area Number |
10670893
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
松本 英夫 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (90199886)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 則夫 浜松医科大学, 医学部, 教授 (00174376)
岩田 泰秀 浜松医科大学, 医学部, 助手 (10285025)
松永 勉 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助手 (10273179)
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Keywords | 児童期発症 / 精神分裂病 / ボルナ病ウイルス / COMT / PCR / RFLP |
Research Abstract |
本研究では早期発症精神分裂病の成因における、ボルナ病ウィルス(Born disease virus;BDV)感染とカテコール・オルト・メチル基転移酵素(Cathecol-O-methyltransferase;COMT)の遺伝子多型の関連性について検討する。 (平成10年度) 1、 15歳以下に発症した早期発症精神分裂病患者50名から書面による同意を得て20mlの採血をおこなった。健常対象群として、患者群に年齢性別の分布が一致するように、健常者からも同様の採血をおこなっている。 2、 収集した血液は全血成分と単核球細胞とに分け、全血からはゲノムDNA、単核球細胞からはトータルRNAを抽出精製し、凍結保存している。 3、 BDV感染の検討はBDVのウイルスタンパクであるp24とp40をコードする遺伝子領域をnested RT-PCRで増帖して検出するため、これらの遺伝子断片の合成RNAを用いて検出感度の検討をおこなっている。 4、 COMT遺伝子の多型性はPCR制限酵素断片長多型型(restriction flagment length polymorphism:RFLP)によってコドン158の1塩基変異を検出するため、この検出方法の準備実験をおこなっている。 5、 遺伝子検出結果を分からない研究分担者によって、患者群について臨床像、脳画像を調査し、さらに患者群と健常者群の両群について乳幼児期の発達過程の調査をおこなっている。 (平成11年度の計画) 1、 健常者からの検体の収集を完了し、BDVp24およびp40遺伝子とCOMT遺伝子多型の検出をおこなう。 2、 引き続き、対象者の臨床像、脳画像、乳幼児期の発達過程の調査をおこなう。 3、 すべての結果が出た段階でそれぞれの結果について、関連性を統計学的に検討する。
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