1999 Fiscal Year Annual Research Report
炎症性サイトカインと酸化ストレスによる線溶因子発現制御機構
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10670937
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
新谷 憲治 岡山大学, 医学部, 助教授 (50145116)
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Keywords | urokinase / cell line / oxidative stress / anthracycline / gene expression / northern blotting |
Research Abstract |
平成10年度では、活性化酸素種を誘導する物質としたH_2O_2およびmenadioneを用い、酸化ストレスのウロキナーゼ発現に対する影響を検討したが、平成11年度には、さらに、活性化酸素種誘導各種抗癌剤のウロキナーゼ産生作用に対する影響をRC-K8ヒトリンパ腫細胞に加えて、新たにウロキナーゼ産生H69ヒト小細胞肺癌細胞株を用いて検討した。いずれの細胞においてもdoxorubicinを中心としたanthracyclineは、subtoxicな濃度で、著明な遺伝子の発現を介したuPA産生誘導作用を示した。plasminogen activator inhibitor type1、type2(PAI-1、PAI-2)、およびuPA receptor(uPAR)を発現しているPL-21細胞を用いた実験では、anthracyclineは、いずれも、PAI-1、PAI-2およびuPARの発現を誘導しなかった。Actinomycin D-mRNA decayの実験で、anthracyclineより誘導されたuPA mRNAの半減期は、延長を示さず、anthracyclineによるuPAの遺伝子発現は、転写の亢進であることが示唆された。anthracyclineによるuPA mRNAの誘導は、antioxidantであるN-acetyl cycteineおよびPDTCによって部分的に阻害された。以上から、anthracyclineによるuPA遺伝子発現に部分的に酸化ストレスが関与していることも明らかになった。 現在、uPAのプロモータ領域を組み込んだルシフェラーゼレポータプラスミッドをDEAE-dextran法やlipofectamin法でRC-K8細胞およびH69に導入して、さらにgel mobility shift assayを用いて、uPAの転写効率と、cis-acting elementsの同定を行っている。これら結果の一部を、XVIIth Congress of the International Society on Thrombosis and Haemostasis(Washington,DC,USA,August 14-21,1999)で発表した。
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Research Products
(1 results)