1998 Fiscal Year Annual Research Report
細胞癌化におけるG蛋白質Rap1の役割に関する研究
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10670969
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
倉石 安庸 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (30112824)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市場 保 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (10307407)
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Keywords | 低分子量のG蛋白質 / グアニンヌクレオチド交換因子 / 蛋白リン酸化 / チロシンリン酸化 / 酵素活性 / RT-PCR / アミノ酸変異 |
Research Abstract |
C3Gは低分子量G蛋白質Rap1のグアニンヌクレオチド交換因子であり、アダプター蛋白質CrkのSH3ドメインと結合する。これまでに我々は細胞内で、Crkを発現させると、C3GのRap1のグアニンヌクレオチド交換活性が著明に上昇することを見出し,報告した。インビトロでCrk、C3Gを混合しても交換活性は上昇しないことから、これはC3Gが細胞内でなんらかの修飾をうけている可能性を示唆していた。 今回の研究課題で我々はC3Gが細胞内でチロシンリン酸化を受けていること、このチロシンリン酸化部位をフェニルアラニンに置換することにより、Crk依存性のC3Gの交換活性の上昇が認められなくなることを見出した。さらにCrk、Srcをトランスフェクションした3Y1細胞ではC3Gがリン酸化しているが、Rasをトランスフェクションしてもリン酸化は認められないことも発見した。またC3Gのアミノ末端を順次欠損させた変異体では次第に交換活性が上昇してくること、すなわちC3Gのアミノ末端は括性を陰性に調節していることも判明した(以上投稿中)。 他の研究計画の状況に関して述べる。白血病細胞におけるRap1の変異を検出する計画は、患者白血病細胞の凍結保存検体からRNAを抽出してRT-PCRをかけても、Rap1が増幅されず苦慮している。凍結していない、正常人の血液のRT-PCRではRap1の増幅が認められることから、この現象は凍結によるRNAの分解が一因と推察される。今後条件設定を検討していきたい。
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