1998 Fiscal Year Annual Research Report
「再潅流と骨格筋細胞移植」は虚血心臓を不可逆的機能障害から救えるか?
Project/Area Number |
10671270
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
上田 恵介 埼玉医科大学, 医学部, 助教授 (60158772)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芝田 敏勝 土浦協同病院, 病理部, 部長 (80049832)
上田 照子 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (60168630)
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Research Abstract |
初年度の課題としてラット心筋細胞培養に着手した。心筋細胞培養の基本的手技は、癌細胞培養法および心筋細胞培養を行っている論文を参考にした。この方法の問題点として癌細胞培養と異なり心筋細胞は1)培養可能心筋の回収率が悪いこと、2)培養心筋細胞の長期間(2週間)生存が困難なことの2点が明らかになった。とりわけ2)が問題で、結果的に4〜5日間の生存であったため、当初目標としていた"骨格筋との混合培養時の相互作用"を観察するための2週間の培養期間に達し得なかった。その原因として「心筋採取時とトリプシン処理時に起きる心筋障害」が考えられた。そこで細胞培養初期段階で既に細胞が死亡していたり、生存細胞の短期間死亡が起こったものと推測した。心筋細胞の分離過程での心筋障害を可及的に軽減するために、培養手技の検証を行うとともに心筋保護液を使用して新停止させた心筋細胞を用いる等の工夫を施し、現在1週間程度の心筋細胞培養期間の延長を観るに至った。一方骨格筋細胞は心筋細胞と比較して、採取時の虚血には強いが、個々の細胞の分離が比較的困難であったため現在よりよい分離法を比較検討中である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 上田恵介: "Stanford B型急性大動脈解離(1年以内)予後における急性上期炎症反応の関与-99mTC-HMPADT標識白血球シンチ検査結果からみた予後の検討-" 脈管学. 9号. (1999)
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[Publications] M.KOIZUMI, N.Matsumae, Keisuke.Ueda.: "Influence of Cordrapvlmshary Bypaos and Fentanyl antsthesia on Hepatic Circulatvon and Oxygen Mutabolism in Beagles" Caraiovascular Anesthesca.86. 1177-1182 (1998)