1999 Fiscal Year Annual Research Report
リポソームテクニックによる肺胞マクロファージ枯渇が敗血症性肺障害に及ぼす影響
Project/Area Number |
10671454
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Research Institution | University of Occupational Environmental Health (UOEH) |
Principal Investigator |
蒲地 正幸 産業医科大学, 医学部, 講師 (90204643)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
重松 昭生 産業医科大学, 医学部, 教授 (30037428)
渡辺 浩行 産業医科大学, 医学部, 助手 (90220920)
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Keywords | Cl2MDP / エンドトキシンショック / マクロファージ / リポソーム / 肺傷害 |
Research Abstract |
1.フォスファチジルコリンとコレステロールとを用い,ロータリーエバポレータ(Haake-Buckler社)にてCl_2MDPリポソームを作製した. 2.Cl_2MDPをラットの気管内に投与して肺胞内MFを枯渇させた群とCl2MDPを含まないリポソームを気管内投与した群とにわけて,エンドトキシンによる肺血管透過性の変化について調べた. エンドトキシンの腹腔内投与による肺血管透過性亢進はCl2MDP投与群において抑制されることをエンドトキシン投与後24時間目に^<125>Iと^<51>Crを用いたdouble isotope methodで肺血管外水分量を測定することで確認した. 3.次にCl2MDPを血管内投与した場合,肺胞MFの数には影響を与えず,血管内MFはほぼ完全に枯渇する事を確認した. しかしエンドトキシンの腹腔内投与による肺血管外水分量の増加は,気管内投与した場合と逆にCl2MDP投与群においてコントロール群に比較して高度であった. 4.今回の実験においてエンドトキシンショック時の肺障害には肺胞マクロファージが強く関与していることが示唆されたが,Cl2MDPを全身投与することによってエンドトキシンによる肺血管外水分量の増加が増強されたことの理由は不明である.現在,血中のサイトカインやエンドトキシンの動態,またマクロファージ以外の細胞の関与について研究中である.
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Research Products
(1 results)