1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10671521
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
朝海 怜 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助手 (20167224)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 登喜夫 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教授 (30134745)
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Keywords | 顆粒膜細胞 / アポトーシス / トランスフェリン / LHレセプター |
Research Abstract |
Transferrinによるブタ顆粒膜細胞(POGC)のアポトーシスの解明 (結果1) 細胞死にtransferrinが直接関与するのか、または、死の前準備すなわちpriming効果を及ぼすのかを調べるために、Fe-52で標識したtransferrinを用いて鉄イオンの取り込みを検討した。期待に反して鉄イオンはPOGCの分化、成熟、そして死の直前まで一定の割合で取り込まれていった。また、鉄イオンの細胞内小器官(ミトコンドリア)への取り込みも測定したが、鉄イオン分布の片寄りはなかった。したがって、死の直前に鉄イオンの取り込みが急増し、その結果ラジカルが発生して死が誘導されたのではないらしい。 (結果2) 上記の結果は、必ずしも死の誘導に鉄イオンが関与していることを否定しない。そこで、鉄イオンのキレート物資であるフエナントロリンをPOGCの死の直前に添加したところtransferrinによる死が抑制できた。これは死の誘導に鉄イオンが直接関与していることを示す。 (結果) プロスタグランジンはPOGCに急性の死を誘導する。これは卵巣におけるアトレジアの現象を模倣する。この死もフエナントロリンは抑制できた。 T/SF-1細胞株を用いた細胞分化、アポトーシスの解明 (結果1) これまで、LHレセプターを発現した顆粒膜細胞の細胞株の樹立に成功したものはいない。そこで、T/SF-1細胞株にLHレセプターを発現させることを試みた。種々の条件を検討したところ培養の当初からLHホルモンを存在下、低血清で培養することにより、LHレセプターを発現させることができた。
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