• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

1998 Fiscal Year Annual Research Report

口腔連鎖球菌の耐酸性の機構

Research Project

Project/Area Number 10671732
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

岩見 憙道  東北大学, 歯学部, 助手 (60005030)

Keywords連鎖球菌 / 糖代謝 / S.mutans / NADH
Research Abstract

歯垢微生物の中でもStreptococcus mutansや乳酸桿菌は酸性域でも活発に酸を作り続ける能力、すなわち耐酸性が強く、これら微生物の高いウ蝕誘発能の主要な原因となっていると考えられている。また、連鎖球菌は歯垢中で最も多く検出される。今回、私はこの連鎖球菌の耐酸性、特に酸性域での糖代謝の能力を検討するため、生きている菌細胞内でのグルコース代謝の流れを連続的に追跡することが出来るシステムを開発した。このシステムは菌細胞に糖を代謝させたとき、細胞内のNADH依存の蛍光強度と細胞内から細胞外へ排出される酸量を同時に連続的に測定するものである。菌細胞懸濁液にグルコースを添加すると、酸の排出が始まるが、同時に蛍光強度は急速に低下後上昇してプラトーになった。このことは糖を添加すると真っ先に糖代謝の下流の反応であるピルビン酸の代謝がおこり、次第に上流部の反応速度と下流部の反応速度が等しくなることを示している。反応液中の糖が消費され尽くすと酸の排出は停止するが、蛍光強度は急速に上昇し、初期のレベルに戻った。このことは糖が消費され尽くすと、まず第一にピルビン酸代謝が停止することを示している。したがってこれらの結果は糖代謝の全体の反応を調節しているのは下流部のピルビン酸の代謝反応であることを示している。
そこで、今後はこのシステムを用いてS.mutansおよび耐酸性の弱いS.sanguisの生菌を用いて酸性域でのこれらの菌のピルビン酸代謝の調節機構の違いを明らかにし、耐酸性の機構との関わりを明らかにしたい。さらに、代用甘味料として頻用されている糖アルコールのソルビトールはグルコースより分子あたりの水素数が多いので、ソルビトール代謝調節とNADHレベルの関係などについてもこのシステムを用いて明らかにしたい。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 岩見憙道: "Intracellular flux of glucose metabolism in streptococcal cells by simultaneous monitoring of NADH-dependent fluorescence and acid excretion under strictly anaerobic conditions." Oral Microbiology and Immunology. (in press). (1999)

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi