1998 Fiscal Year Annual Research Report
外傷歯等に見られる歯髄腔狭窄の病態生化に関する実験的研究
Project/Area Number |
10671925
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
高木 裕三 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (30124697)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 純二 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (80177451)
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Keywords | 口腔外傷 / 脱臼 / 歯髄腔狭窄 / 歯髄 / 移植 / 異栄養性石灰化 / 非コラーゲン性基質 |
Research Abstract |
口腔外傷により脱臼した歯は予後観察中に歯髄腔の狭窄をきたすことがしばしば観察される。こういった歯髄の変化が受傷後にどの様な過程を経て発生し、また長期的にどのような運命をたどるかを、齧歯類を用いた歯髄の移植実験を応用して検索した。なお、歯髄は結合組織中に移植すると異所性に石灰化、もしくは骨形成を誘導することが知られている。 本年度の研究では、先ず歯髄の異栄養性石灰化を発生させる場合と発生させない場合の実験条件を明らかにし、ついで、それぞれの歯髄の変化を分子生物学的に比較、検討する計画を立てた。 先ず、ラット上顎切歯から歯髄を摘出し、頭部皮下に同種移植して、歯髄の異栄養性石灰化を発生させる場合と発生させない場合の実験条件を探った。その結果、切歯から歯髄を取り出した直後に移植すると、石灰化は殆ど発生しないが、歯髄をEagle MEM培地中で12時間培養した後移植すると、1週間後にはほぼ確実に石灰化することが示された。現在、これら2つの実験条件で、移植直後から1週間までの経時的な試料を用意し、OsteonectinやOsteopontin,Bone Sialoprotein,Marix Gla Proteinの発現を免疫組織化学的に観察している。
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