1999 Fiscal Year Annual Research Report
海洋産生理活性ビスインドールピペラジンアルカロイド及びその関連化合物の合成研究
Project/Area Number |
10672006
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Research Institution | Meiji Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
坂本 正徳 明治薬科大学, 薬学部, 教授 (70087774)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川崎 知巳 明治薬科大学, 薬学部, 助教授 (70161304)
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Keywords | ドラグマシジン / 3-インドリノン / Wittig反応 / インドリルグリシン / 光学活性イリド / ジケトピペラジン |
Research Abstract |
(±)-ドラグマシジン類の全合成は2つのインドリルグリシン2量化、次いでジケトピペラジンへの環化反応、還元反応による方法を検討して来た。その中で、平成10年度に様々な(±)-インドリルグリシンの一般合成法を確立するとともに(±)-ドラグマシジンAのためのジケトピペラジン中間体の合成を達成している。しかし、このジケトピペラジン中間体の合成段階におけるインドリルグリシンジペプチドの脱保護・環化反応で脱アミノ化が起こり問題が残った。平成11年度はこの問題点を解決する方法を検討するとともに光学活性インドリルグリシンの合成法を確立した。すなわち、 1.インドリルグリシンジペプチドの脱保護・環化反応での問題は、一方のインドリルグリシンのインドール上の窒素の保護基が合成途中で欠落するためである。これはカルボン酸の保護基を選択することにより解決することができ、収率よくジケトピペラジン中間体を得ることができた。 2.光学活性イリドと3-インドリノンのWittig反応により得られるインドリデン酢酸エステルをTMSアジドと反応させることによりα-アジドインドール酢酸エステル合成し、これをクロマトグラフィーで分割し、光学活性アジド体を塩化スズ還元することにより収率よく光学活性インドリルグリシンを与えた。この方法は種々の光学活性インドリルグリシンの一般合成法になることを明らかにした。
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