1998 Fiscal Year Annual Research Report
血液細胞化過程におけるABO遺伝子mRNAの発現調節に関する研究
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10672177
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
細井 英司 徳島大学, 医療技術短期大学部, 助手 (70229186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣瀬 政雄 徳島大学, 医学部付属病院, 講師 (90183582)
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Keywords | ABOと糖鎖抗原 / ABO遺伝子mRNA / RT-PCR法 / 定量的解析 / 細胞分化度 / 造血器腫瘍由来培養細胞 / 幹細胞 / 発現機構 |
Research Abstract |
血液細胞は未分化な造血幹細胞から成熟細胞に至る間に、細胞の表面形質が変化する。表面形質の中でも特に、ABO(式血液型)糖鎖抗原の変化は、輸血のみならず骨髄移植などの臓器移植時の適合性を考える上で極めて重要である。組織適合抗原(HLA)が適合しながら、ABO抗原が不適合なため諸問題が発生することが知られている。しかし、現在のところ血液細胞分化過程におけるABO糖鎖抗原の発現機構が明らかではないために、これを克服する方法は無い。そこで、本研究はRT-PCR法を用いて細胞分化度が明らかな造血器腫瘍由来培養細胞中のABO遺伝子mRNAの発現量から細胞の分化とABO抗原の発現との関係を検討し、ABO抗原の発現制御を通じて、ABO不一致などの臓器移植成績の向上に貢献することを目的として行った。 1. ABO遺伝子mRNAの定量的測定系の確立。 抽出したTotal RNAを用いたRT-PCR法の系で、ヒトのhousekeeping geneの一つであるβ2ミクログロブリン遺伝子の同時増幅を行うMultiplex-PCRの確立を行い、この発現量を指標としてABOmRNAの定量的解析を確立した。 2. 細胞分化度とABO遺伝子mRNAの発現機構との関係。 1) 細胞分化度が幹細胞レベルからさらに成熟段階の各種培養細胞(33種類)を用いてRT-PCRを行った結果、全ての培養細胞においてABOmRNAが発現しており、特に分化度が低い多能性幹細胞レベルのK-562およびKOPM-28の2細胞株において高発現を認めた。 2) 骨髄系の細胞株について分化度を多能性幹細胞レベル型、未熟細胞型および末梢血単核球の3つに分類し、ABOmRNAの発現量を比較すると、多能性幹細胞レベル型、未熟細胞型、末梢血単核球の順に発現量が低下する傾向が認められABOmRNAの発現量は、細胞の分化とともに低下する傾向が示唆された。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Eiji Hosoi,Shyuich Hamano,Masao Hirose,Yasuhiro Kuroda: "Detection of histo-blood groop ABOmRNA in human chronic myeroid leukemia cell lines using revese tranmscription-polymerasechain reaction)RT-PCR)" Cancer Letters. 133. 191-196 (1998)