1998 Fiscal Year Annual Research Report
酵素サイクリング法による生体成分の超微量測定に関する研究
Project/Area Number |
10672189
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Research Institution | Fukui University of Technology |
Principal Investigator |
仁科 甫啓 福井工業大学, 工学部, 教授 (20101438)
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Keywords | 酵素サイクハング法 / 血牛乳酸 / 血中アセトン体 |
Research Abstract |
本年度は乳酸および血中アセトン体についての酵素サイクリング法についての基礎的な研究を行った。 1) 乳酸については酵素サイクリング法でもいくつかの測定法が考えられるが、本年度は乳酸脱水素酵素と乳酸オキシダーゼとの組合せでの基礎的測定条件設定を行った。 反応時の試薬・酵素の濃度を乳酸オキシダーゼ(LOX)0.85U/mL、、乳酸脱水素酵素(LDH) 4.0u/mL、、NADH 0.28mmol/Lに設定することにより、反応液2mLでも0〜10nmol乳酸濃度が測定可能で、従来の酵素法に比較し、50倍以上の感度が得られ、再現性の精度はCVで2%以内に止まることを認めた。 来年度はLOXが生成する過酸化水素に着目してさらに高感度の測定条件を設定する。 2) 血中アセトン体については従来個々に測定が必要であったが、酵素サイクリング法では同時に測定が可能であるので、酵素として3-ヒドロキシ酪酸脱水素酵素(3HBDH)を用いNADHとThioNADを組み合わせての測定条件の基礎的設定を行った。 反応時の試薬・酵素の濃度を3-HBDH380U/ml、、Thio-NAD2、7mmol/L、NADH1.2mmol/Lの採用により、反応液2mLでも0〜5nmol濃度がアセトン体測定可能で、従来の酵素法にに比較し、50倍以上の感度が得られることを認めた。
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