1999 Fiscal Year Annual Research Report
汎用的な病態検査データベースの構築と動的な検査診断支援方式の考案
Project/Area Number |
10672193
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
市原 清志 川崎医科大学, 医学部, 助教授 (10144495)
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Keywords | 検査診断 / コンピュータ / データベース / evidence based / 診断支援 / 病態検査情報 |
Research Abstract |
事実に基づく臨床検査診断学を実践する環境を実現するため、主要な疾患を取り上げ、一定の診断基準を満たす症例のデータベースを順次構築した。また、それを利用した診断支援システムの開発を行った。対象症例は、原疾患に影響する複合病態を持たず、初回入院時点で末治療時の情報が得られるものに限定した。今年度は、昨年度までの29疾患1122症例に加えて、慢性骨髄性白血病39例,骨髄異形性症候群34例、再生不良性貧血21例、原発性アルドステロン症10例、原発性副甲状腺機能亢進症30例、卵巣癌39例、原発性間質性肺炎35例を新たに登録するなど、総疾患数を36、総症例数を1769と増加させた。一方、このデータベースを利用する診療支援プログラムについては、同一疾患内で重症度や特定の症状の有無で検査値がどう変化するかを、「群分け機能」によりユーザが自在にグラフ上で確認できる機能を追加した。また、本プログラムを他施設でも利用可能とするため、検査値の施設間差を回帰直線を傾きと切片の形で登録すれば、検査値を自動的にrescaleして表示する機能の実現した。最終の第3年度の課題は、(1)症例をさらに数百例追加すること、(2)診断支援システムを一層使いやすくするため、利用法をオンラインで参照できるヘルプ機能の追加すること、(3)初学者へのガイドとして、各疾患の病態と検査値異常との関連をハイパーテキスト形式で解説を加えることである。
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[Publications] 加藤卓司: "Infectious Mononucleosis症候群の臨床像・検査値の相互関連"臨床病理. 46・10. 1056-1060 (1998)
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[Publications] 石田博: "病態検査情報データベースとWorld Wide Webを活用したRCPCシステム"臨床病理. 46・11. 1111-1120 (1998)
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[Publications] 石田博: "臨床支援に有用な検査情報の取得と検査情報室"臨床病理. 47・9. 830-836 (1999)
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[Publications] 市原清志: "疾患別症例データベースからの動的知識生成法と診断支援"臨床病理. 47・9. 850-859 (1999)