2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10672245
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
大湾 知子 琉球大学, 医学部, 助教授 (90295311)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植村 恵美子 琉球大学, 医学部, 講師 (00223503)
斉藤 厚 琉球大学, 医学部, 教授 (90039842)
健山 正男 琉球大学, 医学部, 助手 (50274907)
高良 武博 琉球大学, 医学部, 助手 (20305197)
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Keywords | MRSA感染症 / 院内感染対策 / 感染看護 |
Research Abstract |
感染防止対策に努めることを目的として、平成8年に看護部院内感染対策委員17名に対してMRSA感染症マニュアル実施に関する意識調査に基づき各病棟(内科系6診療科と外科系12診療科)の看護婦10名をサンプリングし意識調査を行った。回答率は86.1%(137/159)であり、内科系92.7%(64/69)、外科系81.1%(73/90)で比較検討した。患者発生時の取扱いは、理解不十分で「わからない」が多く、「適当」は内科系12.3%、外科系42.0%であった。隔離時の必要物品は「適当」が29.2〜81.5%であった。ガウンは内科系と外科系の差が大きく、内科系の病棟において「適当」が少なかった。内科系、外科系ともマスク着用は70%台が「適当」、手袋着用は90%が「適当」であったが、手袋装着したまま病室外へ出ることがあった。消毒用ローリング法は「適当」が30%台であった。家族への説明と洗濯物の指導では「適当」が21.4〜43.1%であった。手洗いは「適当」が多く、内科系70.3%、外科系65.7%で、無回答が12.0〜21.0%であった。手洗い方法の表示の有無について同じ病棟でも回答にばらつきがあった。消毒剤は「適当」が内科系62.5%、外科系73.9%であった。完全隔離時の必要物品の使用率は、スリッパ、マスク、帽子が少なかった。患者への対応実施率は、持ち込み品の説明、家族への説明、家族への指導が低かった。マニュアルの実施状況では病棟の特殊性がみられ、各項目で統一性がなく、マニュアルが活用されているとは言えない。患者発生時の取扱いは、医療従事者にマニュアルの説明会を開き理解を深める必要があると考えた。隔離時の必要物品についてガウンと帽子は「疑問に思いながら使用している」人が多く、科学的データをもとに検討する必要がある。現在は、院内では粘着マットとスリッパ履き替え廃止で、マスクは感染症病室で空気感染時の対応でN95マスク着用になった。患者とその家族には、医師との連携を強化する必要を考えた。【結論】MRSA感染症マニュアルに関して看護婦による定期的な院内感染対策の教育が重要である。看護婦全体が共用できるマニュアルの検討を継続して行い、マニュアルの活用ができるように積極的な活動を続け感染防止の効果を高める必要がある。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 大湾知子 他: "院内感染対策としての環境整備の調査と指導の試み"環境感染. Vol.15,No.1. (2000)
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[Publications] 大湾知子 他: "インフルエンザワクチン接種効果の検討"環境感染. Vol.16,No.1. 99-99 (2001)
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[Publications] 大湾知子 他: "感染性医療廃棄物の管理と感染対策に関するアンケート調査"環境感染. Vol.16,No.1. 105-105 (2001)
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[Publications] 大湾知子: "CARLISLE"吉田製薬株拭会社. 12 (2001)
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[Publications] 大湾知子: "訪問看護と在宅医療に役立つ在宅感染対策ハンドブック"ヴァンメディカル. 140 (2001)
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[Publications] 大湾知子: "看護大辞典"医学書院. (2001)