2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10672256
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Research Institution | Japanese Red Cross College of Nursing |
Principal Investigator |
筒井 真優美 日本赤十字看護大学, 看護学部, 教授 (50236915)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福地 麻貴子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 助手 (30329180)
飯村 直子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 助教授 (80277889)
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Keywords | 小児看護学実習 / 学生 / 質問紙調査 / 看護系大学 / 教員 / 実習指導者 / 連携 / 実習施設 |
Research Abstract |
前年度は、全国の看護系大学で小児看護学を担当している教員と実習を受け入れている病棟に勤務する看護者を対象として、小児看護学実習の実態と課題について、それぞれ質問紙(A)(B)を用いて調査を実施した。平成12年度はこれらの分析結果をもとに小児看護学実習における両者の連携について検討した。 学生の看護技術について、その実践を重視する臨床の指導者と、技術の優先度が低い大学の教員の間に認識の違いがあった。実習記録についても指導者は「どこまで指導すればよいか」等の悩みを抱えていた。実習前に両者が技術の到達レベルを確認したり、記録指導の役割を明確にするような話し合いを持つ必要性がある。安全対策については、事前のオリエンテーションを両者とも90%程度実施していたが、実際に事故が起きたときの対応策が決まっているところはそれよりも少なかった。普段から事故防止のための事前対策や実習中の安全確保の具体的な方法、事故が起きてしまったときの対応策や事後の処理についての話し合いが必要である。また、事前の既往調査以外ほとんど何も行われていない感染症対策についても、今後両者の連携が必要である。しかし、実際には両者とも「連携は難しい」と感じており、その一因として、お互いに他の業務が忙しく話し合う時間が少ないという現状があった。両者とも「学生の気持ちや悩みを把握することが難しい」と捉えていたが、実際に学生に関してお互いが情報交換や情報提供をすることは少なく、指導者は教員以上に話し合いが必要であると認識していた。両者とも人や時間の調整の難しさを感じながら実習に取り組んでおり、指導者は教員からのフィードバックや指導上の悩みや疑問について方向付けが欲しいと感じていた。
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[Publications] 江本リナ: "看護系大学における小児看護学実習の準備と実際"日本看護学教育学会 第10回学術集会講演集. 182 (2000)
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[Publications] 伊藤久美: "看護系大学における小児看護学実習の課題"日本看護学教育学会 第10回学術集会講演集. 183 (2000)
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[Publications] 野田奈巳子: "小児看護学実習を指導する教員に関する研究の動向"第10回 日本小児看護学会学術集会講演集. 46-47 (2000)
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[Publications] 飯村直子: "看護系大学における小児看護学実習の概要"第10回 日本小児看護学会学術集会講演集. 44-45 (2000)
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[Publications] 阿部さとみ: "臨床実習指導者から見た看護系大学における小児看護学実習に関する課題"第10回 日本小児看護学会学術集会講演集. 110-111 (2000)
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[Publications] 渡部真奈美: "実習施設における看護系大学小児看護学実習の倫理的な側面"第10回 日本小児看護学会学術集会講演集. 112-113 (2000)
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[Publications] 筒井真優美: "Issues Clinical Nurses Face in Teaching Japanese Undergraduate Students"10th Anniversary Meeting Society of Pediatric Nurses. 270 (2000)
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[Publications] 込山洋美: "施設における看護系大学小児看護学実習の受け入れ状況"第20回日本看護科学学会学術集会講演集. 216 (2000)
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[Publications] 江本リナ: "看護系大学における小児看護学実習の準備と実際"日本小児看護学会誌. 10・1. 59-63 (2001)