1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10680124
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Research Institution | Otsuma Women's University |
Principal Investigator |
中村 邦雄 大妻女子大学, 家政学部, 教授 (00207870)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木下 恵美子 大妻女子大学, 家政学部, 助手
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Keywords | ポリウレタン / 未利用資源 / 生分解性 / 機械的性質 / 熱的性質 / 分解ガス |
Research Abstract |
平成11年度はアンパンや菓子製造工程で排出するあん粕を用いて生分解性を有するポリウレタンの調製を試みた。あん粕含有ポリウレタン(Ankasu-PU)は、あん粕を乾燥後、篩いにかけ200メッシュパスに粒度をそろえ、ポエチレングリコール(PEG)と混合してポリオールとし、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)と反応させて調製した。Ankasu-PUの機械的性質、熱的性質、分解ガス測定、SEM観察、画像解析、生分解性試験を行った。 Ankasu-PUフィルムの強度は、あん粕含有率の増加とともに、増加し、Ankasu/Polyol=0.5(g/g)で極大値を示し、それ以上では低下した。伸度はAnkasu/Polyol=0.3まで急激に低下した。Ankasu-PUフィルムのガラス転移温度(Tg)はあん粕含有率の増加とともに増加し、PUの三次元架橋の進行による分子運動の抑制が強まることが分かった。このことからあん粕はハ-ドセグメント、PEGはソフトセグメントとして作用し、両者のバランスにより物性が決定されることが分かった。 土壌中での生分解試験による減量率は、時間の増加とともに増加し、約50日まで急激な減少を示し、その後緩やかな減少に移行した。またあん粕含有率の増加とともに生分解減量率は増加した。 生分解後のTgは、試験日数の増加とともに増加した。これは分子鎖の切断と同時に水による分子鎖の再配列が生じ密な高次構造となるためと考えられる。 以上のようにあん粕から調製したポリウレタンは生分解性を有し、物性を抑制することができ、地球環境に優しい高分子材料になると考えられる。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 飯島美夏、中村邦雄: "おから含有ポリウレタンの調製と機械的性質"日本家政学会誌. 50・6. 581-586 (1999)
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[Publications] 飯島美夏、中村邦雄: "おから含有ポリウレタンの物性に及ぼす水の影響"日本家政学会誌. 51・1. 49-56 (2000)
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[Publications] 飯島美夏、中村邦雄: "おから含有ポリウレタンの熱的性質"日本家政学会誌. 51・1. 57-63 (2000)