1999 Fiscal Year Annual Research Report
児童期・思春期における不定愁訴症候群とライフスタイルの家族内相関の構造解析
Project/Area Number |
10680125
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Research Institution | Otsuma Women's University |
Principal Investigator |
大澤 清二 大妻女子大学, 人間生活科学研究所, 教授 (50114046)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下田 敦子 大妻女子大学, 人間生活科学研究所, 助手
笠井 直美 新潟大学, 教育人間科学部, 助教授 (20255243)
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Keywords | OD / 家族 / 家庭 / 母子関係 / ライフスタイル / 不定愁訴 |
Research Abstract |
(1)不定愁訴とライフスタイルとの相互作用について疫学的研究を行っているが、その中でも特に家庭内相関が重要なキーワードとなっていることを実証的に確認した。全国規模のデータを収集してこの問題に接近しているが、年少の児童程家庭内相関が強く、同一家族内のライフスタイルが児童のライフスタイルを規定している。特に就寝、睡眠などの基本的な生活習慣ほど強く影響される。 (2)OD症状の母子相関が存在することが確認された。それによると「立ちくらみ」「脳貧血」「悪心」「動悸・息切れ」「朝起き不良」のいずれも相関をもっており、さらにOD症状の陽性個数の家庭内相関(母子相関)も低くないことが明らかであった。母親のライフスタイルと児童のライフスタイルの間には目ざめの方法、目ざめの状況、就寝習慣、歯磨き、排便、食物の好き嫌い、スポーツ習慣などでも相関が得られている。 (3)このようにODの母子相関に注目して研究を行ってきたが、その結果OD児はOD傾向をもつ母親の子供である確率が高いことが明らかになりつつある。このことはOD児が遺伝的に説明されるということを意味するのではなく、同一の家族内で同様のライフスタイルをとることや親の養育態度、躾に大きく依存するものである。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 大澤 清二: "学校教育の立場から"小児科臨床. 52. 1129-1136 (1999)
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[Publications] 大澤 清二,笠井 直美: "現代の子どものライフスタイル"体育の科学. 49. 20-24 (1999)
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[Publications] 大澤 清二,他: "望ましい生活習慣づくり"日本学校保健会. 134 (1999)