2000 Fiscal Year Annual Research Report
乳幼児との相互関係からみたおんぶと抱っこの動作特性と作業負担
Project/Area Number |
10680129
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Research Institution | NAGOYA WOMEN'S UNIVERSITY |
Principal Investigator |
岩田 浩子 名古屋女子大学, 家政学部, 教授 (00151746)
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Keywords | 抱っこの姿勢 / 乳児運搬具 / ベビーダミー / 下肢筋活動様式 / 履き物 / 足下の死角 / 実験室的観察 / 野外観察 |
Research Abstract |
研究期間の最終年度にあたる本年度は,これまでに蒐集した研究資料の分析と,研究成果の発表に研究活動の重点をうつした。これまでに得られた研究資料のうち,野外観察と実験室的観察データの主要なものは昨年度までにほぼ蒐集を終えていたので,最初に実験室的観察データの分析結果を学会で発表することに着手した。本研究に関係する学会口頭発表は次の2つである:(1)人類働態学会第35回大会(長野県短期大学,2000年7月)において,演題「乳児運搬具使用時の安全性の問題-抱っこの場合の姿勢と足下の死角について-」を発表した。この研究は女子大学生の被験者に乳児運搬具を用いてベビーダミー(大小2体)を抱かせたとき,ダミーの大きさと被験者の身長や肥痩度によって,足下の死角がどのように異なるかを分析したものである。(2)第14回国際人間工学会(International Ergonomics Association 2000:アメリカ,サンディエゴ,2000年8月)において,演題,"Sequential Changes of Standing Posturewhile Carrying a Baby in the Arms"の口頭発表を行った。この研究は女子大学生を被験者とし,ベビーダミーを用いた実験室的観察から,運搬具を用いずに乳児を抱き続ける場合の動作の変容と下肢筋活動様式,および,抱っこの姿勢の履き物による差を検討したものである。 上記の(1)については,学会発表後直ちに論文にまとめた(名古屋女子大学紀要47号(家政・自然編),平成13年3月)。また,(2)の発表内容に関しては研究成果報告書にまとめた。 なお,研究成果報告書の作成にあたっては,実験室的観察の他に,野外観察と文献研究も研究期間内に行っているので,実験室的観察資料の分析結果とともに,野外観察による研究成果と文献研究により得られた研究成果も盛り込んで,3年間の研究成果を報告することにした。
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