1998 Fiscal Year Annual Research Report
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10680132
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
横川 公子 武庫川女子大学, 生活環境学部, 教授 (50090923)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 浩司 国立民族学博物館, 民族文化研究部, 助教授 (60215788)
藤本 憲一 武庫川女子大学, 生活環境学部, 助教授 (00248121)
角野 幸博 武庫川女子大学, 生活環境学部, 教授 (90248120)
平松 幸三 武庫川女子大学, 生活環境学部, 教授 (70026293)
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Research Abstract |
産業化した冠婚葬祭の現状を、具体的な物と空間の在りように注目して把握するため、各分担課題に従って調査が進められた。研究の経緯と現在での成果は以下のとおりである。 儀礼服飾には、大きく和装の場合と洋装の場合があげられる。和装の場合は、式服・紋服がその代表で、ときに十二単や峠スタイルも登場した。洋装では、多彩なお姫様ルックや流行を取り入れたお色直しの色ドレスが、典型的な現代の花嫁を浮かび上がらせている。 現代の住まい空間における儀礼環境は、伝統的一個建て住宅と集合住宅では、かなりの差異がある。儀礼環境としての機能は、住宅のハードな側面だけでなく、そこでの住まい方が注目される。和洋の住まい方の混交や住分け、多彩な民族的多様性などが、新しい建築資材やスタイルによってアレンジされている。都市空間の儀礼環境としての機能については、都市におけるホテルの発達が注目された。シティ・ホテルの儀礼環境としての役割が、シンボル機能・異文化伝達装置・もてなしの装置・舞台機能に着目して、調査された。 儀礼環境の感覚的特性は、色・音・善・光などに認められる。すべてが操作可能なコーディネイトの対象として、取り上げられる傾向が認められる。ギフトについても、洋風化の進展と、「先祖帰り」ともいうべき回帰現象とが同時に起こっている。もはやポケベルに速報性のお株を奪われた電報が、新しい「文字ギフト」として定着しつつある。花柄や音声を文字に添えて送られる「花束電報」など、「季節を脱文脈化したお中元・お歳暮」に近いところまで来た。 以上のような調査経緯に寄れば、儀礼環境の物的状況には、明治以来一貫した西洋化の進展と一般化の中で、伝統の再現と固定化・誇張化、暮らしの外部空間との融合や国際的な多様化が進展していると予想される。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 横川公子: "文化の継承と感性" 武庫川女子大学生活研究所紀要. 8号. 84-87 (1998)
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[Publications] 角野幸博: "都市とホテル" 雑 家. 98-8. (1998)
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[Publications] K,Minoura and K,Hiramatsu: "An acoustic-ecological sarvey on communtby response to residential and sonic environment in an area of traditional textile industry" inter-noise 98. 98. (CD-ROM) (1998)
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[Publications] 西村学・平松幸三: "環境音の言語化と分類:サウンドアーカイブのための検索語の研究" 日本サウンドスケープ協会第26回研究会論文集. (1998)
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[Publications] 藤本 憲一: "匿名・雑音・寄生…「ベル友をめぐる「Y」の図像=論理学" 現代風俗研究会年報98. 98. 36-53 (1998)
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[Publications] 藤本 憲一: "「モバイル“mobile"」の文化社会学…「移動体」300年史における「家」" ファッション環境. 7-4. 40-41 (1998)
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[Publications] 横川公子: "服飾を生きる-文化のコンテクスト-" 化学同人, (1999)
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[Publications] 佐藤浩司 編著: "シリーズ建築人類学《世界の住まいを読む》3 住まいはかたる" 学芸出版, (1999)