1999 Fiscal Year Annual Research Report
環境教育の副教材作製-窒素を指標とした環境へのアプローチ-
Project/Area Number |
10680192
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Research Institution | KUMAMOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
佐藤 成哉 熊本大学, 教育学部, 助教授 (60109626)
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Keywords | 酸性雨 / 水質分析 / 大気汚染 / 環境教育 / 大気浄化 / 亜硝酸ガス |
Research Abstract |
《課題1 窒素化合物の変遷》 土壌中の硝化菌の働き(アンモニアイオン→硝酸イオン)を確認する簡単な実験法を考案し、(1)アンモニアは土壌に吸着されやすい (2)吸着したアンモニアは硝化菌によって無毒化され栄養源として使われる (3)硝化菌の量は土壌の種類や植物の生育状況によって異なる(腐葉土中には硝化菌はいない) (4)硝化菌は熱や酸性度の影響を受けやすい (5)硝化能にも限度があることが分かり、教材として十分活用できることが分かった。 一方、多くの葉(樹木)中のNO2濃度や樹木のNO2蒸散量を測定した結果、大気汚染の元凶であるNO2は必ずしも樹木の生育阻害・立ち枯れを誘発するのではないと思われるデータも得られ、現在更なる検討を行っている。 《課題II 実践授業の構築》 本研究で得られた成果(資料集)をもとに、選択理科や自由研究へと実践し、新しい環境教育カリキュラムを構築中である。 《課題III及びIV 大気汚染調査及び環境水の水質分析》 本研究は平成2年度からの継続調査中(大気汚染はH8より)であり、本年度も定点観測及び降雨中の酸性度とイオン濃度の測定を行った。さらに、本年度は自然の自浄作用の観点から、イ草の大気浄化能(NO2の吸着)および木炭・活性炭の水質浄化能(NH3の吸着)についての詳細な検討を行った結果、環境教育の教材として十分学校現場で活用可能(選択理科や総合的な学習の時間など)であることが分かり、現在実践研究中である。また、ウキクサも水質汚染の指標の一つとして活用可能であることも分かった。
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Research Products
(1 results)