1998 Fiscal Year Annual Research Report
バーチャルコンピュータに基づくコンピュータ動作の発見的学習教育システムの試作
Project/Area Number |
10680221
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
西 正明 山口大学, 教育学部, 助教授 (50218103)
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Keywords | 学習教育システム / コンピュータ学習 / 発見的学習 / CAI |
Research Abstract |
コンピュータ内部でのプログラムやデータが入力される過程、コンパイル過程、実行時の命令とデータがやり取りされる過程、出力過程の各動作を視覚的に及び聴覚的に表現することで、コンピュータが外からの入力に対してどのように動作していくのかを理解するための支援となる学習教育システムの構築を目的とする。このときキャッシュメモリのサイズによるスワッピングの状態変化などのシミュレーション機能をもたせコンピュータ内部の各構成要素の働きと特性を興味に応じてどんどん発見的に体得できるようにする。本研究の試作は3段階に分けて進める。第1段階はプログラムとデータの流れを中心に表示する初級コース用システムの構築と基本仕様の検討である。コンパイラーと制御信号の働きを表示する機能をさらに追加した中級コース用システム構築を第2段階、各構成要素の動作のシミュレーション機能を設けた上級コース用システムの構築を第3段階とする。 本年度は、デスクトップ型パーソナルコンピュータを用いた第1段階のシステム構築と基本仕様の検討を行った。基本仕様はまだ先を見越した十分な内容ではなく、これから何度か変更を重ねていくことになると考えている。試作システムは、コンピュータそのものを数ビットの簡潔なマシンとして、プログラムとデータの流れをクロックの刻み毎に動画で表示するようにし、マウスのクリックでコンピュータの各要素の解説を表示するようにしている。解説が簡潔でない、聴覚的表現が含まれていない、など改善すべき点は幾つかあるが、ネットワーク上で使えるようにしているのでインターネットの使えるパソコンルームでの授業に実際に利用可能である。この試作システムを実際の授業に使用し、その検討結果を踏まえて第2段階の試作を進める予定である。
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