1998 Fiscal Year Annual Research Report
| Project/Area Number |
10680350
|
|---|
| Research Institution | Nagoya University |
|---|
Principal Investigator |
平田 富夫 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (10144205)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤戸 敏弘 広島大学, 工学部, 助手 (00271073)
磯 直行 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (80283406)
|
|---|
| Keywords | 近似アルゴリズム / 充足最大化問題 / 判定値計画法 / 摂動 |
|---|
| Research Abstract |
本研究では、組合せ問題として代表的なブール式の充足問題(SAT)の最大化問題(MAXSAT)に対する近似アルゴリズムを構築し提案した。MAX SATは、ネットワーク問題や資源割当て問題などがこの問題の形で表すことができ、この問題を解く高性能近似アルゴリズムは多くの実用的な問題に応用可能である。提案した近似アルゴリズムは、半定値計画法(SemidefiniteProgramming)を用いて得られた解に小さな確率で摂動を与え、それを他のアルゴリズムの解と組み合わせるというものである。解析によりこのアルゴリズムの近似性能が0.768であることを示した。この研究成果は電子情報通信学会コンピュテーション研究会で発表し、電子情報通信学会論文誌に掲載された。
さらに、提案するアルゴリズムが達成する近似度をワークステーション上で数値的に確認した。その結果、提案するアルゴリズムは多くの入力例に対し理論値を大きく上回る近似性能を示すことが分かった。この結果は電子情報通信学会コンピュテーション研究会で発表予定である。なお、本実験を行なうには現有ワークステーションの性能向上が必要であり、本年度予算により周辺装置の増強とハードディスクの増設をおこなった。
マトロイド問題に関する研究では、マトロイド上の各種性質に対し、その頂点除去問題の統一的な近似アルゴリズムを与えた。この結果はJounal of Algorithmsに掲載予定である。
|
-
[Publications] 磯 直行: "平面配線可能性検証アルゴリズムの実現" 情報処理学会論文誌. Vol.40 No.4(未定). (1999)
-
[Publications] Toshihiro Fujito: "A Unified Approximation Algorithm for Node-Delection Problems" Discrete Applied Mathematics. Vol.86. 213-231 (1998)
-
[Publications] Toshihiro Fujito: "Approximating Node-Deletion Problems for Matroidal Properties" Journal of Algorithms. 未定.
