1998 Fiscal Year Annual Research Report
メダカ背腹構造突然変異Da遺伝子のマッピングとクローニング
Project/Area Number |
10680686
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
尾里 建二郎 名古屋大学, 生物分子応答研究センター, 教授 (90026790)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 穣 東海大学, 医学部, 教授 (10146706)
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Keywords | メダカ / 形態形成 / 背腹軸 / ポジショナル・クローニング |
Research Abstract |
1. Da遺伝子近傍の高密度遺伝子地図の作製 計625個体のバッククロス個体を用いて、Da遺伝子近傍のマーカーの分離パターンを調べた。その結果、これまでに組換え体が得られていなかった3個のマーカー(stsM02-5,stsB07-3,k00l)について、Da遺伝子との間の組換え体を得た。最も近いマーカー(stsM02-5)とDa遺伝子との距離は0.32cMであり、物理的には約150kbに相当すると考えられた。これは染色体歩行を開始するにあたり十分近い距離である。得られた組換え体は、染色体歩行時の方向やDa遺伝子を含む最小領域を決定するために利用できる 2. 既知遺伝子のマッピング 形態形成遺伝子を含む15種類の既知遺伝子の断片をメダカから単離し、塩基配列上の多型を利用して染色体地図上にマッピングした。その結果、shhとeng-2がDa遺伝子から約3cMの位置にマップされた。ゼブラフィッシュやヒトの遺伝子地図との比較から、Da遺伝子近傍の染色体領域が種を越えて保存されている可能性が示唆された。ゼブラフィッシュとのシンテニーを基に、背腹に関して発現パターンに差が見られるtbx-6やvn-cadなどがDa遺伝子の候補として考えられた。またこの過程で、他生物種とメダカとの間で保存されている染色体領域を他に3カ所見出した。 3. コスミドライブラリーの作成 遺伝子地図作製に使用した純系のHNI系統を用いて、ベクターを除く平均DNA長40kbで、10ハプ口イドゲノムをカバーするメダカコスミドライブラリーを作成した。 stsM02-5のマーカーを用いてハイブリダイゼーションによるスクリーニングを行い、このマーカーを含むコスミドクローンを1個単離できた。染色体歩行を行うために、このクローンの末端の塩基配列を決定し、STSマーカーを設定した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] NIWA,K.,et al.: "Trans piantation of blostula nuclei to non-enucleated egg in the medaka,Oiyzims latipes" Development Growth and Oifferentiation. 41・2(in press). (1999)
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[Publications] Sasada et al: "Expression of mutine early emhryouicautigons.SSEA-1 and antigenic determinant fo EMA-1 in emhryos and ovarian follicles cf a teleost medaka" Development Growth and Oifferentiation. 41・4(in press). (1999)
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[Publications] Hamada et al.: "Wsepul.ness of the medaka p-actin promoter investigated using a mutant GFP reporter gene in tranogenic medakon" Molewlor Marine Biology and Biotechnology. 7・3. 173-180 (1998)