1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10680800
|
Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
三田村 好矩 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70002110)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 英治 北海道東海大学, 工学部, 助教授 (30240633)
|
Keywords | 人工心臓 / 磁性液体 |
Research Abstract |
完全埋込型人工心臓用の多くの種類のアクチュエータが研究されている.しかし,それらは複雑な運動変換機構や軸受を使用しているため,耐久性に問題がある.一方,磁性液体を用いるアクチュエータは磁性液体に外部より磁界を加えるだけで,軸受を必要としない利点がある.そこで本研究では,磁性液体を使用する人工心臓の可能性について明らかにした. ギャップ10mmの2つの環状ソレノイドのギャップ間に外径10mm,内径7.4mmのアクリル管を挿入した.アクリル管の両端には,容積2mLのゴム製サックを装着した.サックは流入,流出ポートを持つ固い容器内に入れた.アクリル管およびサック内部は水を満たし,アクリル管中央に磁性流体と鉄心を沈めた.実験は2種類行った.(1)磁性流体のみを使用するもの,(2)磁性流体と鉄心(外径7.1mm,長さ27.8mm)を併用するもの.2つのソレノイドを交互に駆動した. 磁性流体のみを使用したとき,流量30mL/min(@140beats/min),圧力13mmHgが得られた.また,磁性流体と鉄心を併用したとき,流量180mL/min(@240beats/min),圧力300mmHgが得られた. 磁性流体と鉄心の併用は,高い磁化特性を持つ磁性液体の代替品として使用した.これにより,理論値の82%の流量が得られた.また,計算により,現在の磁性液体の1.5倍の磁化特性を持つ磁性が液体を開発すれば、人工心臓駆動が可能であることを明らかにした.
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] 三田村 好矩: "磁性流体の人工臓器への応用"人工臓器. 28・3. 618-623 (1999)
-
[Publications] 三田村 好矩: "磁性流体駆動人工心臓"第11回「電磁力関連のダイナミックス」シンポジウム講演論文集. 61-64 (1999)
-
[Publications] Y. MITAMURA: "A MAGNETIC FLUID-DRIVEN BLOOD PUMP"PROC. 4TH ASIAN-PACIFIC CONF. MEDICAL & BIOL.. ENGNG.. 220-220 (1999)