1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10710067
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Research Institution | Hosen Gakuen College |
Principal Investigator |
山口 雅史 宝仙学園短期大学, 保育学科, 講師 (50299955)
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Keywords | 親の発達 / 親同一性 / 幼稚園児の親 |
Research Abstract |
親の発達過程の様相について明らかにすることを目的として、親としてのアイデンティティがいかに確立されるか、及び親としての発達はどのような段階を経て行われるのかについて質問紙を作成し、調査を行った。調査の対象は、東京都、千葉市、市川市、北九州市の私立幼稚園(計4園)在園児の母親である。 今年度は、特に母親アイデンティティの測定に重点を置き、新たに「母親同一性尺度」を作成し、その妥当性を検討した。具体的には、調査により得た母親同一性尺度のデータをパーソナルコンピューターを使って集計し、因子分析を行った。その結果、以下のような2点が明らかになった。 1. 母親同一性の確立を巡って、次の6つの因子が確認された。 (1)「親としての自信」因子、(2)「親としての独自性」因子、(3)「親であることへの積極性」因子、(4)「親としての安定性」因子、(5)「親としての社会性」因子、(6)「子ども優先」因子。 2.親同一性得点を算出し、母親の持つ4つの属性(母親の年齢、長子の年齢、末子の年齢、子どもの数)との間の関連性を検討したが、明確な関連性は見いだされなかった。 今後は、今回作成した親同一性尺度の妥当性を検討するためにも、母親の持つ上記の属性などの他に、親としての適応度などとの関連性について検討を行うことが必要である。
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Research Products
(1 results)