1998 Fiscal Year Annual Research Report
多孔質内乱流遷移機構およびForchheimer抵抗・熱分散の非等方性
Project/Area Number |
10750156
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
高津 康幸 九州工業大学, 工学部, 助手 (00253550)
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Keywords | 多孔質 / 強制対流 / Eorchheimer抵抗 / 熱分散 |
Research Abstract |
多孔質内熱流動に関しては,圧力損失が速度の2乗に比例するForchheimer流動抵抗ならびに多孔質熱伝導率がペクレ数に比例する熱分散など多孔質固有の現象が認められる.本研究では,これらの多孔質特有の熱流動現象の素過程を明らかにするために,数値解析により多孔質内微視的速度および温度場を検討していくものである.基礎方程式にはNavier-Stokes方程式を用いるとともに,高レイノルズ数域の非定常流れ場を得るために数値解析スキームにはMAC法ならびに対流項の差分には高次の風上差分を用いる.また,主流方向への平均圧力損失の概念を導入することにより,主流方向の圧力の周期境界条件を実現している.本年度は,計算スキームの検証も兼ねて,多孔質内部固体を角柱とし,流れ場の検討を行った.低レイノルズ領域では圧力損失は速度に比例し,主として固体まわりの摩擦抵抗が寄与していることが明らかにされている.一方,レイノルズ数の増加にともない,流れ場は非定常になり,流動特性の変化が認められている.この擾乱に関しては,基本的にTollmien-Schlichting波にKelvin-Helmholzせん断層不安定が重畳したものであると考えられる.以上,いくつかの多孔質内部流動状況に関する知見が得られたのであるが,詳細に関してはさらなる検証が必要になると考えられる.そこで,次年度においては,楕円型格子生成などの技法を用いることによる管群多孔質の数値解析ならびに高レイノルズ数領域での数値解析を行ない,多孔質内部流動現象に対する内部固体の役割を明確にしていく.
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