1998 Fiscal Year Annual Research Report
光導波路結合波技術による新しいセンシング原理の開発
Project/Area Number |
10750327
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
卿 徳奎 理化学研究所, 光工学研究室, 基礎科学特別研究員 (20300866)
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Keywords | 光導波路 / 屈折率分布 / センサー / 群屈折率法 |
Research Abstract |
1. 表面反射率から導波路の屈折率分布を求める可能性を調べるために、ガラスイオン交換により作製した屈折率分布層の反射特性を計算した。ガラスのイオン交換法は重要な光導波路の作製方法として導波路センサーの開発においてよく使われている。作製した先導波路の機能に影響を与える重要なパラメータの一つは導波層の屈折率の分布である。従って、屈折率の分布を知ることは先導波路センサーの研究においては非常に重要である。特にシングルモードの導波路の屈折率の分布を非破壊的に測定することは未解決の課題である。本年度ではマトリクス法及び波動方程式法で計算を行い、両方法で計算した結果は一致することを確認した。これらの計算の結果から屈折率分布層の有効厚さが波長より大きい場合、反射率は一定な値に近づくことが分かった。この時の反射率は空気と表面の屈折率で決められ、内部の屈折率分布及び厚さに依らない。一般に導波路として使われる場合、有効厚さは波長より大きいので、表面反射率からイオン交換導波路の屈折率分布を求めるのは困難であることが分った。 2. 導波光のTEとTMモードのどちらの感度が高いかのは導波路センサーを開発及び応用するとき考慮しなければならない問題である。本年度では、群屈折率法で導波路センサーのTEとTMモードの感度を分析し、比較した。多モードの導波路、つまり厚い導波層の場合は、TEとTMモードの感度が大きな差がなく、TEとTMを区別する必要はないが、シングルモードの場合は、TEとTMモードの使い分けが必要である:つまり開放クッラドエバネッセント波センサーに対して、測定媒質の屈折率が基板の屈折率より小さい場合、TEモードの感度がTMモードより高い;測定媒質の屈折率が基板の屈折率より大きい場合、TMモードの感度がTEモードより高い;測定媒質の屈折率が基板の屈折率と等しい場合、TEとTMモードの感度がほぼ同じである。バッファ層付きエバネッセント波センサーの場合及びセンシング層付きエバネッセント波センサーの場合は、TEモードの感度がTMモードより高い;ガイド波センサーの場合、TEとTMモード両方とも感度が高いので、TEとTMモードの使い分けが必要がない。
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Research Products
(1 results)