1999 Fiscal Year Annual Research Report
交通がもたらす外部不経済の抑制政策評価モデルの構築
Project/Area Number |
10750395
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
林山 泰久 東北大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (20260531)
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Keywords | 費用仮益分析 / 環境 / 外部不経済 |
Research Abstract |
本研究では,まず第一に,一般均衡理論に依拠した世代交代モデルの構築を行った.このモデルは,外部不経済の内部化論の具体的方策が社会的目的関数および個々の経済主体に与える長期的影響を分析するために,世代間の公平性を考慮し得る一般均衡理論に依拠した世代交代モデルである.また,本研究が「交通」を分析対象としていることから,本研究が提案する環境政策が交通需要の発生量および機関分担等に与える影響を明示的に考慮するために,一般均衡モデルのサブモデルである交通需要サブモデルを構築した.さらに,前年度調査で計測した外部不経済効果の貨幣的評価値を用いて上記モデルの構造推定を行い、複数の外部不経済の内部化方策に関する政策シミュレーションを実行した. その結果,本研究が提案する交通がもたらす外部不経済の内部化方策が,同世代内,所得格差間および世代間における効率性,公平性および中立性に与える影響を勘案し,本方策が具備すべき条件を明確に提示した.
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