1998 Fiscal Year Annual Research Report
弾塑性ダンパーの疲労特性と累積評価方法に関する研究
Project/Area Number |
10750429
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
李 建 信州大学, 工学部, 助手 (60293495)
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Keywords | せん断疲労 / 低サイクル疲労 / 亀裂発生寿命 / 低降伏点鋼 / 疲労寿命曲線 / 主ひずみ |
Research Abstract |
本研究において、以下のことが明らかになった。 (1) 試験体の破壊性状は2通りに分けられる。 (2) せん断変形角1/50rad以上では、パネル中央部の座屈波形頂点部から亀裂が発生し破壊に至る。パネル周辺のR部からも亀裂の発生が見られるがそれほど進展しなかった。 (3) せん断変形角1/100rad以下では、パネル周辺のR部から亀裂が発生し、ボルト接合部まで進展し破断に至った。パネル部の座屈は確認できなかった。 (4) 局部ひずみの影響の考慮するため、せん断変形角1/50rad以上ではパネル部の最大主ひずみ範囲を、せん断変形角1/100rad以下ではR部のひずみ範囲を用いて亀裂発生寿命を示めした。すなわち、亀裂発生寿命は破壊性状が異なっても、亀裂発生箇所のひずみを用いることにより評価できることを示した。 (5) 破断寿命はせん断変形角で整理することにより評価でき、本実験の範囲内では疲労設計曲線のS等級で安全側に評価することができた。 以上の結果を用いて平成11年度は、多段振幅疲労試験とランダム振幅疲労試験を行い、実働振幅に対する累積疲労損傷度について検討を行い、弾塑性ダンパーの疲労設計基準を示す。
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