1999 Fiscal Year Annual Research Report
GISを用いた生物多様性の価値評価と保全政策への適用
Project/Area Number |
10760089
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
栗山 浩一 早稲田大学, 政治経済学部, 講師 (50261334)
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Keywords | CVM / 仮想評価法 / コンジョイント分析 / 生物多様性 / 環境価値 / 湿原生態系 / GIS / 環境政策 |
Research Abstract |
本研究の目的は、生物多様性の持っている環境価値を評価するための手法を確立し、生物多様性の価値に基づいた保全政策を明らかにすることである。本研究は釧路湿原を対象に検討を行った。評価手法にはCVM(仮想評価法)とコンジョイント分析をGIS(地理情報システム)と連結させて分析を行った。研究成果は以下のとおりである。 第一に評価手法については、CVMとコンジョイント分析の比較を行った。その結果、GISデータをCVMで分析することは可能だが、コンジョイント分析の方が適合的であった。 第二に、釧路湿原を対象に湿原生態系の評価を行った。ここではGISデータをもとに5種類の湿原保全シナリオを作成し、コンジョイント分析(選択型実験)を用いて各シナリオの評価を行った。さらに、評価精度を改善するために、誤差項の独立性を仮定しない分析方法(多項プロビット)による推定の可能性を検証した。その結果、通常の分析方法に比べて、評価精度が格段に改善されることが判明した。 第三に、評価結果をもとに、釧路湿原の生物多様性を守るための保全政策を検討した。その結果、湿原上流の森林まで含めて流域全体を保護するときに社会価値が最大になることが示された。
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[Publications] Kuriyama,Koichi: "Measuring the Ecological Value of the Forests around the Kushiro Marsh: An Empirical Study of Choice Experiments"Journal of Forest Research. 5(1)(予定)(未定). (2000)
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[Publications] 栗山浩一: "森林管理に対する市民の要求の評価-仮想ランキング法による実証研究"日本林学会誌. 81(1). 10-16 (1999)
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[Publications] 栗山浩一,北畠能房,大島康行: "CVMによる「屋久島」の価値評価とその信頼性-パイロットとファイナルサ-ベイの比較-"林業経済研究. 45(1). 45-50 (1999)
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[Publications] 庄子 康,栗山浩一: "自然公園において利用料金導入がもたらす過剰利用の抑制効果-CVM(仮想的市場評価法)を用いたケ-ススタディ-"日本林学会誌. 81(1). 51-56 (1999)
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[Publications] 庄子 康,栗山浩一: "野外レクリエ-ションによる過剰利用に対する規制について"林業経済研究. 45(1). 51-56 (1999)
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[Publications] 栗山浩一: "CVMによる釧路湿原のレクリエ-ション価値の評価"林業経済研究. 44(1). 63-68 (1998)
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[Publications] 栗山浩一: "環境の価値と評価手法-CVMによる経済評価"北海道大学図書刊行会. 279 (1998)
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[Publications] 鷲田豊明,栗山浩一,竹内憲司: "環境評価ワ-クショップ-評価手法の現状"築地書館. 165 (1999)