1998 Fiscal Year Annual Research Report
オンラインGPC-GC/MSによる食品中残留農薬自動分析装置の開発
Project/Area Number |
10770184
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Research Institution | Osaka Prefectural Institute of Public Health |
Principal Investigator |
北川 幹也 大阪府立公衆衛生研究所, 食品衛生部, 研究員 (90270769)
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Keywords | GPC / GC / MS / オンライン化 / 大量注入 / 残留農薬 |
Research Abstract |
食品中残留農薬の多成分自動分析を目的とした、オンラインGPC-GC/MSの開発の一環として、ガスクロマトグラフィーへの大量注入法及びセミミクロGPCカラムの検討を行った。これらの装置を用いることにより、100種類以上の農薬について回収率85〜100%を得た。また、分析に必要な時間、有機溶媒の使用量とも大幅な削減が可能となった。 1、大量注入 従来のガスクロマトグラフィー(GC)では、一般的には1〜2ul注入であった。最近、GCへの大量注入装置がいくつかのメーカーから発表されているものの、試料による汚れに弱く再現性に問題がある、原理上の問題から吸着等により安定性に問題があるなど、食品分析で使用に耐えうる物がなかった。そこで、これらの問題点を解決した注入装置を開発し、安定して150ul〜200ul注入することが可能となった。 2、セミミクロGPCカラム 試料の前処理に用いるゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)のミクロ化を検討した。 上記大量注入装置により、GCへ200ulの抽出液を注入することが可能となったことから、これに合わせた新規GPCカラムの検討を行った。従来の大量分取に用いていたカラムの小スケール化、あるいは新規充填材の検討を行った結果、分取フラクションが200ulとなるカラムを開発した。これにより、従来1試料につき抽出液5ml、所要時間約40分、使用溶媒約200mlであったものが、それぞれ20ul.10分、1mlへと大幅に節減することができた。
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