1998 Fiscal Year Annual Research Report
筋萎縮性側索硬化症モデル動物に対するnitric oxide synthase抑制療法の検討
Project/Area Number |
10770297
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
池田 憲 東邦大学, 医学部, 助手 (50212767)
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Keywords | 筋萎縮性側索硬化症 / Nitric oxide synthase / 7-NI / L-NAME / Wobblerマウス |
Research Abstract |
本年度は,ALS患者に対する治療法を開発するために,2種類のNOS inhibitorの症候学的な治療効果をwobblerマウスを用いて検討した. 対象・方法:Wobblerマウスの発病直後(生後3-4週齢)から,7-nitroindazole(7-NI)(5mg/kg,50mg/kg), N^c-nitro-L-arginine methly ester(L-NAME,5mg/kg,50mg/kg)と対照液を盲検法により連日,4週間(生後7-8週齢まで),腹腔内投与し,実験開始時より毎週,前肢の筋力と筋拘縮の程度を観察した.また,薬物投与終了後に,上腕二頭筋の湿重量を測定を測定した 結果:nNOS inhibitorである7-NIは,wobblerマウスの前肢の筋力低下と筋拘縮の進行を有意に抑制した.また,上腕二頭筋の湿重量も対照群に比べて有意に増加した。これらの運動機能障害の改善は,用量依存的であった.非選択的NOS inhibitorであるL-NAMEにおいても有意な改善効果を認めたが,7-NIの治療効果には及ばなかった. 来年度は,本年度に採取した上腕二頭筋の筋線維平均直径および脊髄C_<5-6>レベルの大型運動神経細胞と空胞変性を呈した運動神経細胞の数をそれぞれ測定する予定である.
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