1998 Fiscal Year Annual Research Report
心肥大作用を有する白血病抑制因子で誘導される新規心肥大関連遺伝子のクローニング
Project/Area Number |
10770322
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
伊藤 清治 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (10255440)
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Keywords | LIF / differential display / cMG1 / CAT assay / 心肥大 |
Research Abstract |
本研究ではラット新生児培養心筋細胞にLeukemia lnhibitory Factor(LIF)を投与し、心肥大を惹起させた際に、発現が変化(増加あるいは減少)する遺伝子をdifferentialdisplay法を用いてクローニングし、その遺伝子の機能や転写調節領域に関する解析、心肥大との関連を解明することを目的とした。 ラット新生児培養心筋細胞にLIFを作用させた際に、遺伝子発現が増強する遺伝子をdifferential display法を用いて、サブクローニングを行った。10クローン以上のクローンが得られ、遺伝子データベースで検索したところ、いくつかは既知の遺伝子との相同性が高かったが、既知の遺伝子との相同性が低く未知の遺伝子と考えられるものもあった。既知の遺伝子としてcalcyclin,thymosin beta-4,IGFBP-4,cMGlなどが得られた。未知の遺伝子については現在、その遺伝子全塩基配列を決定中である。 このうちcMGlはその構造から転写調節因子と考えられている。LIFのみならずアンギオテンシンIIやフェニレフリンを投与しても発現が増強することが確認された。またcMGlのプロモーターを5'側から削ったものをCAT遺伝子につないだconstructを作成して、CATassayを施行して、LIF投与時に重要な領域を解析した。 さらにラット大動脈圧負荷モデルを用いてcMGl遺伝子の発現が増強していることを確認した。
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