1998 Fiscal Year Annual Research Report
神経芽腫のアポトーシス及び増殖細胞比率と生物学的特性との相関
Project/Area Number |
10770346
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
川上 哲夫 鳥取大学, 医学部, 助教授 (30252844)
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Keywords | 神経芽腫 / アポトーシス / PCNA |
Research Abstract |
カナダケベック州の神経芽細胞腫マススクリーニングプロジェクトの標本を用いて,TUNEL法によるアポトーシス細胞の検出を行った.評価可能な75検体のうち6検体で1万細胞中に20細胞以上(22.8〜340/10,000ce11s)のアポトーシスを検出した.6症例の月齢は2ヶ月が2例,8ヶ月が2例,9ヶ月,13ヶ月が1例であった.臨床病期はIが2例,IIが1例,IVが1例,IVSが2例であった.病理組織は全例stroma-poorの腫瘍であり,undifferentiated,low MKIが2例,intermediate MKI,high MKIが1例ずつ,differentiating,low MKIが2例であった.嶋田分類では5例がfavorable histology,1例がunfavorable histologyであった.アポトーシス陽性細胞の一部はkaryorrhectic cellであったが,karyorrhectic cellでアポトーシス陽性となったのはその一部であった.アポトーシス陽性細胞が増加する腫瘍は乳児期の予後良好の腫瘍と,high MKIの予後不良な腫瘍があると考えられる.今後PCNAとの2重染色と実施し,karyorrhectic cellの染色性を観察するとともに,アポトーシス細胞の増加と予後の関係もさらに検証する予定である.
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