1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10770383
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
谷田 宗男 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (30250773)
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Keywords | チロシナーゼ / 鎖長解析 / 多型診断 / Heterozygote / 白皮症 / 遺伝子 |
Research Abstract |
チロシナーゼ遺伝子は白皮症の責任遺伝子のひとつである。 我々はチロシナーゼ陰性型患者とその家族についてチロシナーゼ遺伝子のエクソン1の5'上流に存在する繰り返し配列部位の多型(GArepeat)を利用しそこをPCRで増幅した産物の鎖長解析を行ったところ結果的にGArepeat Resionが5つに分類され、そのうち339ベースと370ベースについては正常なチロシナーゼ遺伝子しかみつからなかったが、349.357.359ベースについてそれぞれ4種類のチロシナーゼ遺伝子変異との連鎖が認められた。そこで平成10年度に本研究で日本人においてのチロシナーゼ遺伝子のエクソン1の5'上流に存在する繰り返し配列部位の多型(GArepeat)の鎖長解析を行ったところ、結果的にGArepeatは6種類の長さのものが存在し、日本人においても多型性が高いことを証明した。 そこでチロシナーゼ遺伝子の4つの多形配列(Gaの繰り返し配列を含む領域、-222と-120の多形配列を含む領域、イントロン2の3'末端のTの繰り返し配列を含む領域)を正常人108人において調べ、各アリルの出現頻度、heterozygocityを調べた。 その結果、各々の多形配列部位においてHeterozygoteが出現する頻度は、Ga repeat(0.71)>-222(0.49)>-120(0.20)>3'end of intron2(0.16)の順であり、従ってOCA1の多形診断を行うには、プロモーター部分の3つの多形配列の有用性が高いであろうことが予測された。今後健常人におけるチロシナーゼ遺伝子の検索に多型診断法を応用することで、白皮症の遺伝的な発症のrisk factorについて検索、判定することが可能になるため、この研究の有用性が推し量られる。
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