1998 Fiscal Year Annual Research Report
新生児における抗体非依存症感染防御因子について -MBPとP100の血中濃度の検討ー
Project/Area Number |
10770546
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
樋浦 好 北里大学, 医学部, 助手 (10255359)
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Keywords | 感染防御因子 / P100 |
Research Abstract |
1 血清サンプルの採取 下記の症例を対象に血清を採取、現在も継続中 a.未熟児:28週未満、28〜32週、32〜36週 b.成熟児:経腟分娩、帝王切開 c.正常乳幼児 d正常学童:50例 e.細菌感染症の新生児 2 血中P100濃度の測定 ラジオイムノアッセイを用いた測定系を完成させ、P100の血中濃度の測定を施行した。成人において約100例の測定を行った。しかし、約1mlの血液量を必要とし、新生児特に未熟児にとって侵襲が大きすぎること、1回の測定に4日を要し、臨床応用に困難が生じるなど、問題点が表出した。 そこで、微量サンプル、短時間で測定可能、更には臨床応用可能となるような、新たな測定系の開発を開始した。 3 新たな測定系の検討 ELISAを用いた測定系の開発を目的として新たに実験を開始した。この際、P100蛋白の作成とそれに対する特異抗体の作成が重要なポイントとなる。そこでまず我々は、以下の方法で、P100蛋白をコードしているcDNAを発現ベクターに組み込み、大腸菌によりヒトP100蛋白を発現させた。 (1) P100cDNAクローンより、目的の遺伝子(P100のcDNAの全コード領域、H鎖、L鎖)をそれぞれPCRで増幅した。 (2) 発現ベクターは、pGEX-4T-1とpGEX-5X-1(ファルマシア社製)を選択した。 (3) 発現ベクターに各々のcDNAをライゲーション後、大腸菌(BL21)にtransformした。 (4) 目的のプラスミドが確認された各クローンを選択し、LB液体培地でカルチャーした。十分な菌量になったところでIPTGを加え、融合蛋白の発現を促した。
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