1998 Fiscal Year Annual Research Report
移植心の虚血および免疫学的障害が移植心冠動脈硬化進展に及ぼす影響
Project/Area Number |
10770648
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
長谷川 悟 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (20301153)
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Keywords | 心移植 / 移植後冠動脈硬化症 / 虚血 |
Research Abstract |
1. Congenic strainのマウスを用いて最短虚血時間(30分),最長虚血時間(4時間)のisograft(C57BL/6intoC57BL/6)およびallograft(CH-2bm12KhEginto C57BL/6)を作成してきた.最短虚血時間群ではiso,alloとも移植後心拍動は良好で,免疫抑制なしで12週に至る長期生存がえられているが,最長虚血時間群では心拍が再開しない,または心拍が微弱で早期に拍動停止に至るグラフトが相当数認められた.したがって虚血時間を当初の計画より短縮(4時間から3時間または2時間に)する必要が生じ,現在試行中である. 2. これまでに最短虚血時間慢性期のisograft,allograft各々3個ずつ得られ,パラフィン切片のH/E染色,Elastin染色標本において,急性拒絶反応(0-4),冠動脈病変(0-4)を定量的に評価した.isograftでは急性拒絶,冠動脈病変ともほとんど認められなかったが,allograftでは中等度-高度の急性拒絶(2-3)と冠動脈病変(2-3)を認めた.今後は最長虚血群と比較検討を必要とする. 3. 今後,冠動脈病変の進展における虚血-免疫反応相互のメカニズムを明らかにするために順次得られた各群グラフトの凍結切片においてCD4,CD8,Mac3,IFNγ,TNF,IL-4,IL-10,CD31,VCAM-1,ICAM-1,MHC class II分子等の発現について免疫組織化学染色による検討を加える方針である.
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