1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10770735
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Research Institution | Yamagata School of Health Science |
Principal Investigator |
宮下 智 山形県立保健医療短期大学, その他, 助教授 (10299795)
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Keywords | 最大筋トルク / 最大筋力発揮関節角度 / 最大筋力発揮角速度 / クッション機能 / 最大筋出力タイミング / 筋力測定 |
Research Abstract |
従来の筋力測定は、等速性筋力測定装置を用いピークトルク値を比較検討することが多かった。しかし、筋力の大きさのみでは説明できないことが多く生じている背景がある。本研究目的は膝屈曲伸展運動時、ピークトルク発揮時の関節角度と角速度の関係に注目し、最大筋出力特性を探り、新しい評価法を作成することである。まず測定方法を決定するために、等速性筋力測定装置に装備されている運動の最終域と機械的な最終域の衝撃を緩和するためのクンション機能に注目し、[0]から[4]まである各クッションレベルで、一般健常男子23名を対象に筋力測定を行った。その結果、[0][2]で4%、[2][4]で34%、[0][4]においては40%のピークトルクの差が生じ、クッションレベルの設定の違いにより測定値に大きな有意な差が生じることが明らかになった。本研究では、ピークトルク発揮時の関節角度と角速度の関係明らかにするために、常に関節角度と角速度が変化し、かつ再現性のある運動での測定条件が必要である。クッション[4]では等速性運動領域に到達せず、再現性のある等張性運動を示していたため、BIODEX2APを使用し、450degree/sec、クッション[4]で最大筋出力を測定する方法を採用した。一般健常成人167人とスポーツ選手28人の筋出力特性を検討した。全体比較ではピークトルク発揮時の関節角度と角速度の関係は、屈曲・伸展それぞれの運動でr=0.77(p<0.05)以上の高い有意な相関を示し、男女差は示さなかった。これに対し一般健常成人のみを検討すると、屈曲時r=0.51、伸展時r=0.33(p<0.05)で、スポーツ選手は各運動で、r=0.98〜0.80(p<0.05)を示していた。いずれも関節角度と角速度は高い有意な相関関係が成立しており、どのようなタイミングで最大筋力が発揮させているかを明確にすることができた。また一般健常人はスポーツ選手と比較すると低い相関であり、最大筋出力能力差を明らかにすることができた。
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Research Products
(1 results)