1998 Fiscal Year Annual Research Report
膀胱癌培養細胞に対するBCG活性化リンパ球の作用機序の研究
Project/Area Number |
10770781
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
工藤 誠治 弘前大学, 医学部, 助手 (90234450)
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Keywords | BAK cells / T24 cells / 5637 cells / apoptosis / Cytokines |
Research Abstract |
健常人ボランティアより採血した静脈血をFicoll hypaqueで分離してリンパ球を得た後、これをBCGで3日間の刺激をし、BAK細胞を誘導した。BCGは、Tokyo172株(日本ビーシージー製造株社会社)の乾燥BCGワクチン皮内用を用い、0.1mg/mlの濃度とした。ヒト膀胱癌培養細胞としてT241、5637およびJ82を使用し10%牛胎児血清(FBS)を添加したRPMI-1640培地にて培養した。その後、これらの膀胱癌培養細胞とBAK細胞を混合培養し、BAK細胞が膀胱癌培養細胞に与える機能的影響、特に、膀胱癌培養細胞に対する増殖抑制効果を確認した。T24細胞では、BAK細胞の混合培養により、その細胞数の増加が抑制されることは以前に報告したが、今回、5637およびJ82細胞でも同様の結果を得た。また、アルマーブルーアッセイを用いた細胞増殖能を定量的に検討した結果、BAK細胞を添加した膀胱癌培養細胞では、それらの細胞の増殖能が抑制されていた。この細胞増殖能の抑制効果の機序を解明するため、今後、培養土清中のサイトカイン濃度(Interleukin-6,Interferon-γ,TNF-α等)をELISA法で測定する予定である。また、BAK細胞の添加で膀胱癌培養細胞のアポトーシスが誘導される可能性があるため、膀胱癌培養細胞よりDNAを抽出し、電気泳勤を行ってDNAの断片化の確認を行いたい。また、フローサイトメトリーで実際に膀胱癌培養細胞にアポトーシス細胞の増加が起こっているのを確認する予定である。
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Research Products
(1 results)