1998 Fiscal Year Annual Research Report
尿路性器系臓器におけるvacuolar H+-ATPaseの発現とその分布,局在
Project/Area Number |
10770796
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
門田 晃一 岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (60291473)
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Keywords | V-ATPase / Western blot法 / 膀胱最外層細胞 / 原形質膜 |
Research Abstract |
1. 免疫学的手法えお用いたV-ATPaseの分布,局在部位,発現程度の検討 (1) Western blot法 Western blot法によりマウスの腎,尿管,膀胱でのV-ATPaseの発現を確認した。1次抗体にはV-ATPaseを構成するsubumit B[57kDa]に対する抗体を用いた。その結果,腎,尿管,膀胱いずれの組織においてもV-ATPaseが発現していることが確認され,その発現量は腎がもっとも多い結果となった。 膀胱上皮でのV-ATPaseの分布,局在を検討するためにマウス膀胱上皮組織各層細胞をトリプシンを用い,各層(最外層,中間・基底層)に単離し,それぞれの細胞におけるV-ATPase発現量をWestern blot法により検討を加えた。その結果,特に膀胱最外層細胞でV-ATPaseの強い発現を認めた。 (2) 免疫組織染色 上記のWestern blot法の結果に基づき,V-ATPaseを構成するsubnitB[57kDa]に対する抗体を用いてマウス正常膀胱上皮組織におけるV-ATPaseの分布を免疫組織染色により検討を加えた。観察には光学顕微鏡および,透過型電子顕微鏡を用いた。その結果,最外層細胞の腔面原形質膜およびその近傍に強い染色性を認め,最外層細胞の膀胱腔身面原形質膜にV-ATPaseが局在していた。
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