1998 Fiscal Year Annual Research Report
創傷治癒、皮膚悪性腫瘍におけるBasonuclinの関与
Project/Area Number |
10770984
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
松崎 恭一 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助手 (20278013)
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Keywords | Basonuclin / 表皮細胞 / 創傷治癒 / zinc finger / transcription factor / 増殖 / 分化 |
Research Abstract |
Zinc finger proteinであるbasonuclinは、表皮のstem cellが存在するといわれている表皮基底細胞と基底層の直上の層の細胞に存在することから、表皮細胞の増殖と分化に深く関与していると考えられている。ヒトでのみ研究が行われてきたbasonuclinが、創傷治癒にどのように関与しているかを動物実験によって検討するため、本年度は正常なラットの表皮におけるbasonuclinの局在を調べた。 ラット足底部の皮膚を採取し、これをOCT compoundに入れ急速凍結した。凍結した検体を6μmに薄切後、アセトン:メタノールで固定した.固定した切片にrabbitpolyclonal antibody to human basonuclinを加えインキュベーションした。次いでbiotinylated goat antiserum to rabbit lgGとstreptavidin-Cy3を加え免疫染色した。また、DNAはHoechst 33258で染色した。標本の観察は螢光顕微鏡を用いて行った。 結果はヒトの表皮と同様にbasonuclinは表皮基底細胞と基底層の直上の層の細胞に存在した.Basonuclinは主に細胞質に存在し、ごく少量のbasonuclinは核内にも存在した。次年度以降は、ラットの背部に皮膚欠損創を作製し、経時的に健常部を含めて創部の皮膚を採取する。これを今回の研究と同様の方法で免疫染色を行い、そのbasonuclinの局在を調べ比較することによって創傷治癒、特に表皮細胞のmigrationにおけるbasonuclinの関与を検討する。
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