1998 Fiscal Year Annual Research Report
帯在性及び炎症性マクロファージの活性化機構に関する研究
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10771290
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
田井 章博 岡山大学, 薬学部, 助手 (70284081)
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Keywords | マクロファージ / Gcグロブリン / FcγR介在性貧食 / 糖鎖修飾 / レクチン |
Research Abstract |
Gcグロプリンは、血漿中のα_2グロブリン分画に属する分子量約54,000の糖タンパク質であり、ビタミンD_3結合性糖タンパク質として以前から知られている。アガロースゲルに固定化したsialidase、endo-N-acetylgalactosaminidase、β-galactosidaseを用いて調製した4種類の糖鎖修飾Gcグロブリン{mGc(GalN Ac),mGc(Gal),mGc(SA),mGc(-):()内は末端糖鎖を表す}および非修飾Gcグロプリンを用い、常在性及び炎症性マクロファージのFcγ R介在性貧食能に対する作用を調べた。その結果、常在性マクロファージではmGc(GalNAc)(0.1〜1ng/ml)のみによりFcγ R介在性貧食が促進され、一方、炎症性マクロファージではmGc(GalN Ac)のみならずmGc(Gal)(共に100ng/ml)によっても促進されることが明かとなり、両者でその至適濃度も大きく異なっていた。さらに、貧食促進作用を示したmGcは同一の濃度でFcγ R介在性ロゼット形成能も促進させていた。また、PNP-α-GalNAC及びPNP-β-Galを用いてmGcとの競合実験を行うと、常在性マクロファージではmGc(GalN Ac)による作用をPNP-α-GalN Acが強く抑制し、一方、炎症性マクロファージではmGc(GalN Ac)及びmGc(Gal)による作用をPNP-α-GalN Ac.PNP-β-Galが共に抑制した。このため、常在性や炎症性という活性化状態の異なるマクロファージではmGcの糖鎖と結合するレクチンの特異性は異なっており、GalとGalN Acの間で親和性に差があることが示唆された。
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