1998 Fiscal Year Annual Research Report
慢性疾患患者の受療満足度と受療継続行動に関するプロスペクティブ研究
Project/Area Number |
10771335
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
今中 万希子 (財)東京都老人総合研究所, 政策科学部門・主事(研究員) (30270664)
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Keywords | 慢性疾患 / 患者満足度 / 受療継続 / プロスペクティブ研究 / コミュニケーション / 会話分析 |
Research Abstract |
<調査1> 平成10年8月から9月にかけて、4箇所の医療機関の内科外来において慢性疾患患者の受療満足度調査を実施した調査対象機関は、大阪市内のA病院、名古屋市内のB病院、大阪市内のC診療所、東京都北区内のD診療所であった。調査は、各医療機関内で自記式調査票を対象者に手渡し、自宅で記入後に調査主体に郵便で返送された。回収された調査票は、A病院247、B病院133、C診療所38、D診療所85で、計503票であった。調査項目は、研究代表者が開発し、信頼性と妥当性が確認された総合的満足度尺度(3項目)と満足度尺度項目(19項目)に加えて、医師とのコミュニケーションに関する満足度尺度12項目と、薬剤師および検査技師の態度に関する満足度(2項目)を用意した。その他の項目として、受療経験、転院経験、疾病に関する情報、自己申告による通院コンプライアンスと、服薬コンプライアンス主治医への通院継続意向、基本属性を用意した。調査結果については、入力、データ・クリーニング作業を終え、集計の段階に達している。本年度中に、医療機関ごとに全項目の回答の分布を整理しまとめを終了する。 <調査2> 調査1と同時に上記4箇所の医療機関において、内科外来の慢性疾患患者を対象として、医療機関内の会話調査を実施した。方法は、内科外来の受付においてその日医療機関を出るまでの間、ポータブル・オーディオテープレコーダーの携帯を依頼した。調査を承諾した患者については、テープレコーダー携帯後の、医師・看護婦・検査技師・薬剤師・事務職員等との会話が録音された。同一対象者から調査票と会話録音データが得られたのは、A病院61、B病院37、C診療所20、D診療所52で、合計170ケースであった。現在、これらの録音データを文字化して整理しているところである。
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