1998 Fiscal Year Annual Research Report
頭頸部悪性腫瘍手術後患者の生活の満足度を左右する因子を探る
Project/Area Number |
10771385
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
原田 美佐 山口大学, 医療技術短期大学部, 助手 (60243672)
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Keywords | 頭頸部悪性腫瘍 / 生活の満足度 / 臨床看護 |
Research Abstract |
今年度は、研究対象者である頭頸部悪性腫瘍手術後患者の、身体的状態や障害の程度・生活の現状と、それらに対する対象者の満足度を評価するための指標を作成することを目標に、研究を進めてきた。 まず、頭頸部領域におけるQOLに関する研究、生活の質の評価に関する研究等の分野から先行文献の検索を行った。また、研究対象者の身体的状態や障害の程度は、診療録等から情報収集を行った。それらの内容は、パーソナルコンピューターを用いて整理を行った。また、QOL研究会に出席してQOLの統計解析法等の講演を聴講し、その内容をマイクロカセットレコーダーを用いて録音し、統計解析法等の資料収集を行った。更に、社会心理学的側面からの知見も必要と考え、それに関する図書からも資料収集を行ってきた。頭頸部悪性腫瘍手術後に起こってくる諸障害は、日常生活の特定の行動(例えば食事や他者とのコミュニケーション等)にのみ影響を与えているのではなく、日常生活全般に影響を及ぼしていることがわかったが、そのような視点から対象者の生活における影響を捉えている文献は見あたらず、対象者の生活の現状や満足度を測定するためには、何を評価基準にすることが最も妥当なのかという規定が難しく、指標作成に難航している現状である。 今後は、まず指標作成を早急に行い、その指標を用いて対象者の生活の現状や満足度に関するデータを収集するため、留め置き法による自記式調査を行う予定である。それらのデータをどのように統計解析することが最も効果的なのかを更に検討し、研究を進めていく予定である。
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