1998 Fiscal Year Annual Research Report
笑いの話芸の談話構造と大阪方言の談話的特徴に関する研究
Project/Area Number |
10831004
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
尾上 圭介 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助教授 (90092171)
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Keywords | 笑い / 漫才 / 大阪方言 / 談話的特徴 |
Research Abstract |
1. 大阪の漫才の音声資料を収集,文字化して分析した結果,「笑い」を創出するためのテクストの基本構造として,二つの文脈(二つの視点)の衝突,重層ということが必ず必要であることを,確認できた。 2. 大阪方言の談話的特徴として,下の10の点を指摘することができることを確認した。 (1) 相手との距離の近さ(加えて,会話の共同作業の感覚) (2) 「当事者離れ」の感覚 (3) 大阪独特の「照れ」あるいは「含羞」 (4) 停滞を嫌い,変化を好む感覚 (5) 対人的対応,状況愛王の敏捷さと細やかさ (6) 合理性指向 (7) 複環性、重層性 (8) 「そのものズバリ」の表現傾向 (9) 笑い指向 (10) 饒舌
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