1999 Fiscal Year Annual Research Report
大気電界環境の非擾乱電気光学効果利用レーザ光計測に関する研究
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10837017
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
住吉谷 覚 福岡大学, 工学部, 教授 (60171310)
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Keywords | 電界計測 / レーザ光計測 / カー効果 / ポッケルス効果 / CT法 |
Research Abstract |
大気電界環境の把握に、非擾乱の、レーザ光・電気光学効果を用いた計測手法の研究を行いつつあり、本年度の進捗状況を報告する。1.ミラーを用いて測定光路を多重化することにより得られる、電気光学効果を利用した低電界計測における微小信号を多重化倍に増大する効果のみならず、ミラーの持つ位相ズレ特性の相乗効果を利用し、測定精度の向上と測定下限の引き下げ効果が確認されつつある。2.光学素子(偏光子と波長板)の軸角ズレにより導入される位相ズレを利用し、測定におけるS/N比を改善する手法は、入射光強度一定の条件下では、S/N の改善と共に計測光量が急激に減少するため、一般に大きな効果が期待できないことが多いが、減少する計測光量に応じて入射光強度を増大することにより、S/Nの改善とSの増大を同時に実現し、測定精度の向上と測定下限の引き下げ効果が確認されつつある。3.ポッケルス結晶(立方体:50x50x50mm^3および球:直径50mm)について、光学素子特性を詳細に計測し、電界に対する線形の光学効果を確認し、結晶内部での電界分布情報の読み出しが検討されつつある。4.フィールドでの実測用携帯光学システム構築に必要なレーザ広がり抑制部、光ファイバーへのレーザ光導入部、光ファイバーから受光器への導出部等の各部を製作し、システム全体の構成を終え、動作確認が行われつつある。5.CT電界計測法の電界再構成精度向上に向けて、観測修正方向の増加を試みる過程で、観測修正隣接部の接近が、修正過程に再構成効率の低下を生じることが分かり、アルゴリズムに修正を加え、より高精度の再構成結果が得られつつある。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Satoru Sumiyoshitani: "Improvement of phase shift signal to noise ratio in electro-optic field measurement methods"Int.Symp.on High Voltage Engineering. S.B-14. 63-66 (1999)
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[Publications] 住吉谷 覚: "電気光学効果を利用した電界計測のためのS/N比改善法の検討"福岡大学 工学集報. 第63号. 23-27 (1999)