1998 Fiscal Year Annual Research Report
NGO(民間公益団体)と大学とのパートナーシップの可能性
Project/Area Number |
10871045
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
上田 信 立教大学, 文学部, 教授 (90151802)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 研一 立教大学, 理学部, 教授 (70022647)
金子 啓一 立教大学, 文学部, 教授 (30194905)
上田 恵介 立教大学, 理学部, 助教授 (00213348)
阿部 珠理 立教大学, 社会学部, 教授 (50184213)
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Keywords | NGO(非政府組織) / NPO(非営利組織) / ボランティア活動 / 大学教員 / 環境問題 / 人権 / 開発教育 / アジア |
Research Abstract |
今年度は、NGOやNGOが担ってきた環境問題や人権、あるいは開発に関する基礎的な文献を収集し、その内容を大学という視点から分析した。その結果、日本におけるNGOと大学との関係は、密接なものとは言えず、人材交流・人材育成のほか、研究上での提携・協力などが必要になるという見通しを得た。 大学教育の場で、何ができるのかを明らかにするため、立教大学の全学カリキュラム科目「人権・生命・環境」(徂当教員は上田信、阿部珠理・上田恵介・金子啓一)の場を活用し、身近な問題から出発して地球レベルの問題に思案を発展させる授業方法を実践的に構築するとともに、学生にNGOとの連携を取るようにアレンジした。その結果、NGOと学生の双方が成果をあげるためには、大学が組織的にNGOに関する情報を蓄積し、学坐が随時アクセスできる環境を作る必要があることが明らかとなった。また、立教大学学生部と協力して、NGOの活動に参加した学生による報告会を行い、学生からアンケートを回収し分析した結果、学生同士の取り組みの事例が、学生にNGO活動に対する問題意識を与えるという点で、きわめて有効であることが明らかとなった。 NGO側から見るため、中国などで緑化活動を進めているNGO「緑の地球ネットワーク」と連絡を取り、大学への要望やパートナーシップの可能性を調べた。NGOとしては大学に対してセミナー・シンポジウムなどの会場の提供、人材の育成、NGO活動に対する評価などの要望があることが明らかとなった。 来年度は、文学部の集中合同講義(コーディネーターは上田信)などの場を使って大学教育におけるNGOとの連携の可能性を解明するとともに、主にアジアを対象として活動している複数のNGOと連絡をとりながら、研究面と評価面で大学の果たすべき役割を明確化させて行く。
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Research Products
(1 results)