1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10875122
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
垣花 眞人 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 助教授 (50233664)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉村 昌弘 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 教授 (10016826)
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Keywords | 紫外ラマン散乱 / 相変態 / 熱輻射 / 高温その場観察 / ジルコニア / ハフニア / ペロブスカイト |
Research Abstract |
セラミックス材料の特性、物性、組織の制御にとって、その構造を高温でその場観察することは非常に重要である。高温での相変態、とくに酸素の微小な変異を伴う無拡散相変態を研究することは、高温材料のセラミックスの特異的な物性や、あるいは材料設計をする上で非常に重要な課題である。そこで、本研究では、紫外光を用いたラマン散乱によるセラミックスの相変態の新しいその場観察法を開発することを目的とした。本研究において、(1)検出効率、操作性、汎用性を向上させた新型紫外ラマン分光システムを試作し、(2)空気中で汎用性の高い超高温(2000℃)ラマン散乱用電気炉の試作を行った。そして、従来困難であった空気中で約2000℃における高温ラマン散乱実験を行い、材料の構造変化をその場で観察することに成功した。セラミックスの分野で相の同定や相変態の観測手段として頻繁に使われるX線回折と異なり、紫外ラマン散乱による本新システムでは、酸素位置の微妙な変位を伴うジルコニア系あるいはハフニア系高温材料の高温での相変態を観測する有力な手法である。このことを証明するために、約1800℃付近に相変態温度のあるハフニア系セラミックスに本システムを適用し、熱輻射による影響のない質の高いラマンスペクトルを高温で得ることに成功し、相変態を明確に観測することができた。このように、セラミック材料の特性、物性、組織の制御にとって重要である、構造を高温でその場観察することが可能な新しい手法に開発することに成功した。
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[Publications] O.Yokota,M.Kakihana: "Synthesis of metastable tetragonal (t')Z_rO_2-12mol% YO_<1.5> by the organic polymerized complex method"Journal of American Ceramic Society. 82・5. 1333-1335 (1999)
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[Publications] H.Fujimori,M.Kakihana: "Phase transition and soft phonon modes in S_rZ_rO_3 around 1200℃ by ultraviolet laser Raman spectroscopy"Physical Review B. 61・3. 895-901 (2000)
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[Publications] W.S.Cho,M.Kakihana: "Characterization of S_<i3>N_4/SiC nanocomposite by Raman scattering and XP5"Journal of Alloys and Compounds. 285. 255-259 (1999)
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[Publications] H.Fujimori,M.Kakihana: "In situ ultraviolet Raman study of the phase transition of hafnia up to 2085K"Journal of American Ceramic Society. (発表予定).