1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10877235
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
坪 敏仁 弘前大学, 医学部・附属病院, 講師 (30133870)
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Keywords | 下側肺障害 / 経食道エコー / ARDS / 腹臥位 |
Research Abstract |
現在まで22名の呼吸不全患者に軽食道心エコーを用いて、下側肺障害部位の検討を行っている。測定事項は下側肺障害面積と肺酸素化能の指標としてのP/Fである。 下側肺障害は17名の経過中に生じたが5名では認められなかった。平均の下側肺障害面積は7.5±4.9cm^2であり、P/Fは242±101であった。下側肺障害が生じた日は入室翌日が多く、7名の発生を見ている。酸素化能と下側肺障害面積の相関はp<0.01と有意であったが係数は-0.39と低値であった。僧帽弁部位で見た下側肺障害部位のCTと経食道エコーでの面積は相関係数0.98とp<0.001の強い相関を示していた。経食道エコーを用いた下側肺障害の観察は、その障害部位面積を正確に評価でき臨床上有用と思われる。 現在下側肺障害には腹臥位が有効とされ、腹臥位前後での障害部位の観察を行った。腹臥位前後では障害部位面積は11.2±4.8cm2から5.7±2.6cm2へと有意に減少した。しかし、P/Fは158.8±80.2から195.9±111.3へと増加したものの有意ではなかった。経食道心エコーでは腹臥位前後の病巣変化が直接評価できるため今後の発展が期待できる。
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Research Products
(1 results)